
人生において一大イベントといっても過言ではない「出産」。事前に情報収集をして備えていても、思いもよらぬ事態によってドタバタした経験がある人もいるかもしれません。
日常漫画を描いているヤマモトさんの『すごい事になりそうだ!第一子出産レポ』は文字通り、ヤマモトさんが第一子を出産した際の様子が描かれた作品です。ヤマモトさんのX(旧Twitter)にポストされると、ハードな経験をコミカルに描いた内容が好評で1.2万もの「いいね」が寄せられています。
出産予定日から4日が過ぎた朝、お産が近い証明である「おしるし」がやってきたヤマモトさん。「早くて今日中か 2、3日以内には陣痛くるかな」と冷静に予測し、夕方頃になると、生理痛のような鈍い痛みが襲います。
耐えられる痛みだったので特に何もせずにいたところ、深夜0時頃には痛みが強くなります。そして苦しくうなっていたヤマモトさんのもとに、ヤマモトさんの母親がやってきて「我慢できんようになってからじゃ遅い!!」と、病院に電話するよう促しました。
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電話した後、病院に行くことになり、到着した頃のヤマモトさんは「明日に取っておいた漬け込み唐揚げ食べおけばよかった」と余裕を見せていましたが、内診後になると急に寒気がやってきたり、陣痛の波がやってきたりなど、次々と試練がやってきます。そして、さらに激しい陣痛の痛みがヤマモトさんを襲い…。
同作に対し、読者からは「リアクションがいちいち面白くて出産レポだったことを忘れてた(笑)」「逆に勇気をもらった」といった様々な反響があがっている。そこで作者であるヤマモトさんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
私自身、他の方の出産レポを読んで心の準備をしていたので、「私も、今から出産する人の力になりたいな」と考えて描き始めました。
―個人的に分娩室で「おしり」と叫ぶ場面がお気に入りなのですが、やはり、今振り返ってみても、出産による痛みというのは想像を超える激痛だったのでしょうか?
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私は、出産まで手術や入院を経験してこなかったので、出産の痛みは人生初&人生で一番すごいものでした。陣痛には間隔があるので、インターバルがあるのを頭ではわかっていたのですが、痛くないときでも「あの痛みがくる…」とずっと緊張していたのを覚えています。例えるなら、ロードローラーがお腹の上を1分間かけてゆ〜っくり通っていくような感覚です。
―反響の中には出産を控えた読者からの声もありました。これからの出産で不安を抱えた方にアドバイスを送るとすれば、どのような言葉をかけるでしょうか?
アドバイス…と呼べる程大したことは言えないので、「パワーとスピードを兼ね備えたスーパー安産でありますように…!」と、全力で願っております。
―読者にメッセージをお願いいたします。
同作を改めて読み返してみて、友達にさえ、こんなに自分の行動や感情を伝えることってないな…と思います。漫画だと、わりと全部スラスラ描けてしまうから、漫画のパワーってすごいですね。これからも、いろいろな経験をエッセイ作品にしていきたいと思いますので、読んでいただけたら嬉しいです!
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(海川 まこと/漫画収集家)