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マイナンバーカードと運転免許証が一体化した「マイナ免許証」の運用が3月24日に始まります。マイナ免許証の所有形態や移行に関するメリット/デメリットは過去記事で紹介しましたが、マイナ免許証に一本化すると、カーシェアリングサービスを利用できなくなることが明らかになっています。
カーシェアリングは、車を所有せずに必要な時だけ利用できるサービスです。各事業者に会員として登録後、スマホアプリなどから予約することで、近くのステーション(指定駐車場)で車を手軽に借りられます。
日本国内ではタイムズカー、三井のカーシェアーズ、オリックスカーシェアなどが展開しており、カーシェアリングの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」の調査によれば、全国にステーションは2万7408カ所、シェア車両台数は5万9143台(2024年12月末時点)に上るといいます。
カーシェアサービスの会員登録や更新には運転免許証の登録が必要で、一部の事業者は車の施錠解錠にも運転免許証のICチップを利用しています。そうした状況の中、各社は「マイナ免許証に一本化すると、カーシェアサービスが利用できなくなる」と告知しています。
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・「マイナ免許証」運用開始に伴うご案内(カーシェアリングのタイムズカー)
・【重要】「マイナ免許証」運用開始に伴うお知らせとお願い(三井のカーシェアーズ)
・マイナ免許証運用開始に伴う対応について(オリックスカーシェア、PDF)
・【重要】マイナ免許証運用開始におけるdカーシェアの対応について(dカーシェア)
・マイナ免許証で楽天カーシェアに入会することはできますか?(楽天カーシェア)
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・3月24日からの「マイナ免許証」運用開始における注意事項について(ENEOSカーシェア)
・【重要】「マイナ免許証」運用開始に伴うお知らせ(やさしいカーシェア)
いずれも「カーシェアサービスへの新規入会申込み、既存会員の運転免許証更新、運転者の追加といった手続きにマイナ免許証は使用できない」としており、24日以降は「マイナ免許証と従来の運転免許証の併用」または「従来の運転免許証」で発行/更新するように案内しています。
●カーシェアでマイナ免許証が使えない理由は?
業界大手のタイムズモビリティは、マイナ免許証が利用できない理由についても言及しており、「対応ができるよう進めているが、当該免許証(マイナ免許証)に対応するソフトウェアやハードウェアの発売が未定のため」としています。
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多くのカーシェアサービスは会員登録時や免許更新時にスマホアプリで運転免許証を撮影してアップロードする作業がありますが、マイナ免許証は券面に運転免許に関する記載がされないため、同様の登録方法は利用できないことが容易に予想できます。
また、運転免許証のICチップを車の施錠解錠に利用しているサービスはシステムの改修も必要になりそうです。
マイナ免許証のメリットは多々ありますが、カーシェアリングをよく利用する方は、マイナ免許証に一本化するのは様子を見たほうがよさそうです。
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