震える子猫と出会った真冬の朝 段ボールの中で怯えていた小さな命は、10年の愛情で“9割デレ”の甘えん坊に

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2025年03月05日 13:30  まいどなニュース

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お迎え当初、ごはんを食べるゆずちゃん(画像提供:バニラさん)

真冬の夜、小さな鳴き声が静かな夜の闇を引き裂くように響いていました。その声は一晩中続き、翌朝、飼い主さんが庭を確認すると、段ボール箱の中で震えている子猫を発見――それが、元保護猫の女の子「ゆず」ちゃんと飼い主のX(ツイッター)ユーザー・バニラさんの出会いだったといいます。

【比較写真】お迎え当時と現在…見違えるほど成長しました

幼少期から猫とともに暮らしてきた飼い主さんにとっても、ゆずちゃんとの出会いは忘れられない特別な出来事でした。

寒い冬の朝、段ボール箱の中で出会った小さな命

2014年12月の夜、静寂を引き裂くように小さな鳴き声が響いていました。飼い主さんはその声にすぐ気づいたものの、母猫が近くにいるのではないかと思い、一晩様子を見ることに。翌朝、様子を見に行くと、自宅の庭に段ボール箱が置かれていることに気づきました。

「中には、生後2カ月ほど、小さな子猫が入っていたのです。まだとても小さく、怯えていました。このままでは危険だと思い、保護することに。おそらく誰かが庭に置いていったのでしょう。真冬に捨てられるなんて、かわいそうでたまりませんでした。それが、ゆずとの出会いです」

こうして、ゆずちゃんは新しい家族として迎えられることになりました。

怯えて隠れる日々ーゆずちゃんが心を開くまで

保護直後、ゆずちゃんはとても怯えていて一日中、家具の後ろに隠れていたといいます。家に慣れてくれるだろうかと飼い主さんは心配しましたが、少しずつ変化が現れました。

「しばらくすると、ゆずがソファの上でくつろぐようになったのです。その姿を目にしたときは、本当にうれしくてたまりませんでした」

そして、ゆずちゃんはどんどんツンデレ女子になっていったといいます。

「当初は、9割がツン(笑)。ひとたび甘えスイッチが入ると、階段でゴロンと寝そべって『撫でて』アピールをするなど、デレ全開になっていました。今では、9割がデレに。すっかり甘えん坊になりました」

痛みから解放され、穏やかな日々へ

保護当時、ゆずちゃんは歯の状態が悪く、とても痛そうにしていたといいます。動物病院で診察を受けた際、先生から「母猫のおなかにいた頃から栄養状態が良くなかったためでしょう」と説明を受けたそうです。

「悪い歯は抜くしかなかったため、現在は3本しか歯がありません。でも、痛みからは解放されました。最初に機嫌が悪かったのは、きっと歯が痛かったからだと思います。でも、それ以外はとても健康で、ごはんもよく食べてくれています」

歯が少ないことで多少の不自由はあるかもしれませんが、ゆずちゃんは10歳になった今、飼い主さんの愛情に包まれ、健やかな暮らしを送っています。

「これからもおいしいごはんをたくさん食べて、元気で長生きしてほしいです」

ゆずちゃんは、もうひとりぼっちではありません。飼い主さんに愛情を注がれながら、穏やかな日々を送っています。これからも幸せな猫生を送っていくことでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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