高校ソフトテニスの強豪、東北（宮城）で腕を磨いた国松樹人が今春、関東大学リーグ1部の法大、いとこの国松巧（ともに3年、新潟県小千谷市出）が同1部の国学院大へ進学する。2人は24年度、同校の全国総体男子団体3位入賞に貢献した。U−17日本代表の樹人はナショナルチーム入りを目指し、巧は大学日本一を目標に突き進む。【小林忠】
◇ ◇ ◇
樹人が新春から躍動する。進学先の法大は、24年度の大学選手権（インカレ）個人戦優勝（橋場・菊山ペア）と、団体戦準優勝の強豪校。同大からは2年冬の全国選抜後にオファーを受け、スポーツ推薦で入学する。東北高に続き全国から実力者が集まる環境に身を置くことになるが「そこで強くなりたい。目標は1年目から公式戦に絡み、勝利に貢献すること」と青写真を描く。
新潟県小千谷市の千田中までは後衛が主戦場だったが、高校ではダブル前衛にシフトチェンジした。入学1年目は自分よりフィジカルや経験値に勝る上級生のパワー、スピードに圧倒され苦しんだが、日々の打ち込みと体幹トレで「力を抜き、体のしなりで反動をつけて強く、重い球を打てるようになっていった」と成長を続けた。
高校ラストイヤーは、6月に韓国で開催された国際大会で団体3位に輝いた。「日本は基本に忠実だが、国外選手はきれいさより点数を取ることを重視していた。戻ってから試合序盤の入り方に生かした部分もあった」。経験を生かし、続く7月末の全国総体でも団体3位。個人戦は8強に勝ち進んだ。「代表、高校の名を背負って大舞台に立ち、メンタル面も鍛えられた。いい経験が出来た高校3年間だった」。
|
|
|
|
次のステージでの目標は法大の勝利貢献と、その先にあるU−20日本代表、そして、ナショナルチームで活躍することだ。「代表入りは絶対。ストローク力をもっと伸ばし、U−20に入っている選手たちを倒したい」。高いレベルで技を磨き、トップを目指す。
◇ ◇ ◇
巧は関東大学リーグ1部で優勝経験のある国学院大に進学する。「（昨年）9月に練習参加した際、雰囲気を含めてここで成長したいと思った。アグレッシブにチャレンジがしたい」と意気込む。
東北高では選手の自主性を尊重する指導方針に「1年目は変な方向性に進んでしまい難しかった（笑い）」と苦しんだが、股関節回りの筋肉の柔軟性を中心に体の使い方を上達させながら、手応えを高めていった。「初速が速くなったり、懐が出来ることで相手の動きを見て後出して（球を）打てるようになった。球にパワーが出てミスが減った」。全国総体は個人戦に2年から連続出場。3年で団体3位に貢献した。
大学は法学部で学ぶ。学業と両立しながら、コートでは小さい頃から主戦場とする前衛で勝負する。「ここに打って、ここに動く、といったセオリー通りではなく、型にはまらない積極的なプレーがしたい。目標は日本一貢献」と宣言した。
|
|
|
|
○…新潟の小千谷ジュニアで競技を始めた2人は「いとこペア」で息の合ったコンビネーションを見せ、全小で春夏（5年、6年の部）連覇を達成。東北高ではペアを解消し、さらに技術を高めた。大学では関東1部リーグの対戦相手となる。普段は仲がいいが、試合は別。互いが「負けたくない」と早くも闘志をたぎらせた。
◆国松樹人（くにまつ・きりと）2006年（平18）11月12日生まれ、小千谷市出身。幼稚園年長で小千谷ジュニアに入団し、千田小6年時に全小シングルス優勝。千田中1年時はU14ジャパン杯シングルス優勝。東北高入学後、全国総体団体は23年準優勝、24年3位。3年連続出場の個人戦は24年の8強が最高成績。U−14、17日本代表。171センチ、58キロ。
◆国松巧（くにまつ・たくみ）2007年（平19）1月20日生まれ、小千谷市出身。千田小1年から小千谷ジュニアで競技を始め、千田中1年時にU−14日本代表として出場したアジアジュニアでダブルス3位。東北高では23年の全国総体個人出場。24年は3位に入った団体と個人に出場。170センチ、60キロ。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。
スポーツ
