「事件は冤罪」裁判長に訴え=検察の有罪主張を批判―前川さん
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2025年03月06日 21:01 時事通信社

福井女子中学生殺害事件の再審初公判を終え、記者会見する前川彰司さん(中央)=6日午後、金沢市 「福井事件は冤罪(えんざい)です。私は無実であることを主張し、無罪を求めます」。6日午後、名古屋高裁金沢支部で開かれた再審初公判。黒のスーツにネクタイ姿の前川彰司さん(59)は、時折手元の紙に視線を落としながら、裁判長に向かって訴え掛けた。有罪主張を維持した検察側に対しては「本来検察が無罪を主張すべきだった。私に対する偏った見方が、そもそもの大きな問題だ」と、語気を強めて批判した。
公判終了後、午後3時半すぎから金沢市内で弁護団と記者会見に臨んだ。検察側の有罪主張について「当然憤りがある」と述べ、「検察が証人のうそを見抜けなかったことが(冤罪の)一番の原因だ」と不満をあらわにした。今後やりたいことを問われると「父親も心配しているので報告したい」と語った。
弁護団の吉村悟団長は「人事は尽くした。天命を待つのみ」と心境を語った。検察には「不正を不正として認め、謝罪するべきだ」とした上で、「(判決で)裁判官が批判してくれることを期待する」と話した。
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