侍ジャパン・種市、自己最速タイの155キロ計測も「自己最速を出したいと思ってマウンドに上がっていた」フォークは「朗希に教わったことをそのまま出せた」

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2025年03月06日 22:50  ベースボールキング

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侍ジャパン・種市篤暉
 “圧倒的なピッチャーになりたい”と掲げる侍ジャパン・種市篤暉(ロッテ)が6日の『ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2025 日本 vs オランダ』で圧倒的なピッチングを見せた。



 初回からストレートは自己最速タイの155キロを4球計測するなど、初回に投じたストレートは全て150キロ超え。「自己最速を出したいと思ってマウンドに上がっていたので、ちょっと力みがありましたけど、アベレージが上がっていたので良かったかなと思います」。



 振り返れば、前回155キロを計測したのも23年8月25日、京セラドーム大阪でのオリックス戦、3−1の6回一死満塁で渡部遼人に2ボール2ストライクから投じた5球目の155キロストレートのファウルだった。



 京セラドーム大阪だとストレートのスピードが出やすいとかあるのだろうかーー。



 「マウンドが投げやすいですね。硬くて高いですし、それもあると思います」。



 今季目標に掲げた158キロを投げるために必要なことはなんだろうかーー。



 「いろんな要素はありますけど、一番はメカニックかなと思います。メカニックの部分でもっと詰められる部分はあるかなと思います」。



 この日は特に0−0の初回先頭の右・ディダーに初球、2球目の154キロの外角見逃しストレート、0−0の2回一死走者なしで右のケンプに1ボールから投じた2球目の153キロの外角見逃しストレートと、右打者のストレート外角のストレートが良かった。



 「決まっていて良かったですし、そこまで細かくコントロールは気にしていなかったですけど、いいところに投げられたかなと思います」。



◆ フォークは佐々木朗希とやりとり



 フォークも初回先頭の右・ディダーに2ストライクと追い込んでから空振り三振に仕留めた137キロフォークがストライクゾーンからボールゾーンに良い落ち。前回の韓国ロッテ戦から比べて落差も大きく、握りなどを変えたりしたのだろうかーー。



 「感覚は変えました。スプリットもフォークも良い感覚で投げられましたので良かったです」。



 0−0の2回に二死走者なしで左のクローズに初球、2球、144キロのスプリットで空振りを奪い、最後は落差の大きい140キロフォークで空振り三振で仕留めたのも良かった。



 「スプリットはいつも通りですけど、フォークに関しては前日のピッチングで、(佐々木)朗希に教わったことをそのまま出せたのがすごく良かったかなと思います」。



 昨季までチームメイトで今季からドジャースでプレーする佐々木朗希とは「連絡もしますし、投げ方の話もしますけど、フォークの投げ方を思い出しながら投げられたのも良かったかなと思います」と明かした。







◆ 今井から教わったスライダーも投げる



 昨季も何度も今井達也(西武)から握りを教わっていたスライダー。代表期間中も「一緒に自主トレしているので、聞いた感覚と今の感覚を色々話しながらできた」と話し、6日のオランダ代表戦でスライダーを試す可能性があるか訊くと、「カウントの余裕がある時に投げたいと思います」と話していたが、0−0の2回先頭のヘルダーの初球に投じた138キロのスライダーを投げストライクを奪った。



 スライダーについて「2回の138キロのスライダーは良い軌道でした。(あれは)今井のスライダーです」と振り返った。



 この日は2回・23球を投げ、被安打0、2奪三振のパーフェクト。完璧な投球でマリーンズファンだけでなく、日本の野球ファンにも種市の圧倒的な投球は目に焼きついたはず。今季こそ長年目標にする“最多奪三振”のタイトル獲得し、来年3月に開催予定のWBC日本代表に文句なく選出されたいところ。それだけのポテンシャルを種市は持っている。



取材・文=岩下雄太

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