抱っこしたらスヤァ… 腕の中で寝入った子猫 1年半の時を経て、「お手」「チュッ」で甘える存在に

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2025年03月09日 10:10  まいどなニュース

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レオちゃんを紹介されたときの写真(画像提供:しげぼんさん)

X(旧Twitter)ユーザー・しげぼんさん(@SShigebon)は、元保護猫の男の子「レオ」ちゃんを家族に迎えました。お迎えしたのは2023年7月2日、生後約1カ月半の頃。現在1歳8カ月になったレオちゃんは、家族に笑顔と温かさを届けてくれています。その出会いから今に至るまでの物語をお届けします。

【写真】きょうだいとともに保護された猫さん 雨が降り出す直前に助けられ、一命を取り留めたといいます

偶然の出会いと保護への決断

「いつか保護猫ちゃんをお迎えしたい」と思いながらも、目まぐるしい日常に追われていた飼い主さん。体調を崩して仕事を辞めた矢先、お父様の入院や長男の社会人デビュー、次男の留学など、生活は大きく変わっていきました。そんな中でようやく落ち着き始めた頃、夫の同僚から「こんな子がいるけど、会ってみる?」と声をかけられました。

見せてもらった写真には、弱々しい姿のレオちゃんが写っていました。「助けて」と訴えているように見えたといいます。保護主さんによると、5匹生まれた子猫のうち3匹が母猫に置き去りにされ、レオちゃんはその中でも一番小さくて弱っていたそうです。夏至の日、雨が降り出す前に保護され、一命を取り留めたと聞いて、飼い主さんは胸を打たれました。

初対面は2023年6月29日、東大阪の猫カフェ「calm」にて。飼い主さんはそのときのことを振り返ります。

「会った瞬間、主人はすっかりデレデレで抱っこしていました。私も勧められて抱っこすると、レオは腕の中で安心したように眠ってしまったんです。その姿に心を奪われました」

当初、「手袋模様のサバトラちゃんがいいな」と考えていた飼い主さんも、その瞬間に気持ちが変わったといいます。猫カフェのスタッフや保護主さんからも「もう連れて帰ったら?」と言われるほどでしたが、初めての猫との生活だったため、まずはトライアルから始めることに。

そして迎えた7月2日。保護主さん夫妻と飼い主さん一家の6人が見守る中、レオちゃんは自分から組み立てたばかりのケージに入り、みんなを驚かせました。「片手で持てるくらい小さくて、ふわふわしていたレオに、息子たちもすっかり夢中でした。トライアル期間を設けていましたが、家族全員が心の中でお迎えを決めていました」と飼い主さんは話します。

新しい生活と驚きの発見

レオちゃんの素敵な名前は、アメリカ合衆国の俳優、映画プロデューサーなど幅広く活動する『レオナルド・ディカプリオ』から拝借しました。“幸運の鍵しっぽ”の持ち主であったため、家族からは「キー」くん、「レオ三郎」くんなどの候補もあがったそうです。

レオちゃんとの暮らしが始まると、毎日が新鮮な驚きであふれていました。特に印象的だったのは、レオちゃんが「野菜と果物好き」だということ。医師の指導を受けながら、水分補給も兼ねて与えて野菜をよく食べているといいます。

「野菜室を開けると飛んできて、晩ご飯の準備中はレオの“野菜タイム”です。あるとき奥の部屋で静かにしているなと思ったら、新聞紙に包んで置いてあった白菜をガジガジしていたんです(笑)。好物を食べると、鼻にシワを寄せながらおいしそうに食べる姿を見ると、自然と笑顔がこぼれます」

普段はリビングと和室で過ごすことが多く、時には窓辺で外を見ながら“ニャルソック”に勤しむことも。飼い主さんが忙しいときには一人遊びをしたり、静かに見守ったりと、レオちゃんは日々さまざまな姿を見せてくれています。

深まる絆とこれからの願い

甘えん坊でやんちゃなレオちゃんは、家族への愛情もたっぷり。特に飼い主さんが体調を崩して寝込んでいるときには、寄り添って優しくチュッチュッと顔を近づけてきてくれることもあります。

「膝の上でくつろぐレオに癒やされ、気づけばスマホのフォルダはレオの写真でいっぱい。家の中は猫グッズで溢れてしまいました」

息子さんたちが独立してからは、ご主人がレオちゃんの遊び相手になることも増え、家族の中心にはいつもレオちゃんが。さらにレオちゃんは、「お手」ができることでも話題です。そのきっかけについて、飼い主さんはこう振り返ります。

「SNSで『お手』をする猫ちゃんを見かけて、レオもできるかなと思ったんです。早食いなので、おやつを一粒ずつあげながら試していたら、自然と覚えてくれました。最初は家族に動画を送っても反応が薄かったのですが、Xに投稿したら多くの方が『できてる!』と褒めてくださって。皆さんの優しい言葉が励みになり、今もお手をしながら食べています」

この1年半で、義父の他界、そして息子たちの独立などさまざまなことありました。そして、最近、入院中だった実父が他界。コロナ禍で面会もままならないなか、動画やLINEビデオ通話をして交流を図っていたといいます。そのたび、実父は「レオ、レオ」と名前を呼んでいたそうです。

「生前の父に、レオを会わせることは叶いませんでしたが、2月24日、ようやく実家でレオと対面することができました。今、レオがいてくれることに心から感謝しています。あのとき我が家に来てくれて本当にありがとう」

優しい家族に囲まれたレオちゃんは、今日も大好きな人たちとともに穏やかな時間を過ごしています。その瞳の輝きは、これからも家族に温もりと幸せをもたらしてくれることでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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