「お知らせいたします。○○競馬△レースの…」の声 その正体をJRAに尋ねてみると

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2025年03月10日 08:00  netkeiba

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安全で円滑な競馬を支える“声”の正体は(撮影:下野雄規)
 この声が流れると、ざわめいていた競馬場が一瞬にして静寂につつまれることも。「お知らせいたします。○○競馬第△レースの××番○○は…」。この「お知らせいたします」から始まる放送は、スピード感ある実況放送とは異なり、ゆっくりとした独特な口調で場内に緊張感をもたらす。しかしこの声の主は一体。開催を支える“声”の正体をJRAに尋ねてみた。

 声の主は、裁決書記として執務しているJRAの担当者。各競馬場に1人が編成され、普段は審判部門で裁決に関わる事務処理などをメインに行っているが、裁決業務全般を補佐するなど広範かつ多岐に及ぶ業務内容となっている。そのうちのひとつとして冒頭の裁決放送も。したがって、アナウンサーのように放送専門で業務にあたっているのではないのだ。

 また業務だけでなく、放送の内容も多い。馬場入場後からレース確定までの間に起こる事象、例えば馬体検査、競走除外、それらに伴う発走時刻の遅延、または競走中止、審議などレースに関連する多様かつ重要なお知らせを速やかにかつ、正確に届けるという。まさに公正なレース運営には欠かせない役割を担っているといえよう。

 そんな多くの競馬ファンの耳に残る「お知らせいたします」の声。この声が聞こえてきた瞬間には、何らかのアクシデントが起こっていることも事実である。安全かつ円滑な競馬開催を支える“声”。そこを担う人々にも改めて敬意を表したいものだ。

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