3月3日に発売された「りぼん」4月号で、津山ちなみの漫画『HIGH SCORE』が、連載30周年を迎えた。30周年を記念し、『アニマル横町』とコラボした漫画も掲載。『HIGH SCORE』は1995年に連載を開始したギャグ漫画で、単行本は既に23巻を数え、同誌の最長連載作品となっている。
長く連載が続いている漫画と言えば、「ジャンプ」の『ONE PIECE』や「マガジン」の『はじめの一歩』が有名だ。既に連載は終了したが、少し前であれば『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が長期連載作品として有名であった。では、「りぼん」「なかよし」「ちゃお」の三大少女漫画雑誌には、ほかにも長期にわたって連載が続いている漫画はあるだろうか。
代表的な作品が、「ちゃお」に連載されている、おのえりこの漫画『こっちむいて!みい子』である。単行本は38巻まで刊行されている。以前のタイトルは『みい子で〜す!』で、かつて存在していた少女漫画雑誌「ぴょんぴょん」の1990年10月号から連載が始まり、同誌が「ちゃお」に吸収されて休刊する1992年10月号まで連載された。
その後、同作は「ちゃお」1992年11月号に移籍して連載が続行され、1995年1月号からタイトルを『こっちむいて!みい子』に変更し、現在に至っている。「ぴょんぴょん」連載時代から数えると約34年、「ちゃお」に移籍してからも約32年にわたって連載が続いている長寿作品である。
連載が続いている理由の一つとして、基本的に物語が1話完結の読切であることがあげられる。主人公のみい子やそのクラスメイトのキャラクターが読者の等身大といえる存在で、詳しい設定を知らなくても雑誌に掲載された話からすんなり読み進めることができる。起承転結が明確で話がわかりやすい。「ちゃお」に無くてはならない漫画である。
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作風はまったく違うものの、『HIGH SCORE』もキャラの性格がわかりやすく、新しい読者でも読みやすいのが魅力だ。なお、100巻以上刊行されている少女漫画は、104巻まで刊行されている『パタリロ!』と100巻で完結した『あさりちゃん』が知られる。両方ともギャグ漫画であり、やはりキャラの個性が際立っていて読みやすい。
三大少女漫画雑誌以外に注目すると、『王家の紋章』が長期連載作品の代表格で、1976年から「プリンセス」で連載が始まり、単行本は70巻を刊行している。また、完結を望む声が多い少女漫画と言えば『ガラスの仮面』だろう。1975年から連載が始まったが、しばらく連載が中断し、新しい単行本の刊行も止まっている。もし物語が完結した際は、漫画界の歴史に残る出来事になりそうである。
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