
前回からの続き。私はカンナ。夫と離婚し、当時1才だったヒロトを連れて実家で暮らしはじめました。父は昔から厳しく、大声で怒鳴るし説教となると長時間。大人になった今でも怖い存在だったので、最初は「24時間、父の機嫌を伺いながら育児できるだろうか」と不安もありました。しかし父はヒロトをとても可愛がってくれ、自分から散歩に連れだしたり夜泣きをあやしたりしてくれるのです。記憶のなかの父と今の父はまるで別人のようで、私は驚いてしまったのでした。



隣家の土地を買って整備しはじめた父。なにやら資材を運び入れ、休日になるとせっせと何かを作っています。
そしてちょうどヒロトの3才の誕生日……。ヒロト専用のミニ公園ができあがりました! ヒロトは目を丸くして大喜びしています。



「ケガしたのか、痛かっただろう」父がそう言って私を抱き上げてくれた記憶がよみがえりました。決して孫ができたから丸くなったんじゃない。私にもできるかぎりのことをしてくれていたのだろうと、過去を振り返ってみて思います。
|
|


父はヒロトのために専用の遊び場を作ってくれたのです。
きっと私たち親子に対して「ずっとここで暮らしていていい」というメッセージも込めてくれたのだと思います。
子どものころの私はずっと父が怖かった。
そんな記憶から、大人になっても何を話していいかわからず苦手でした。
でも思い返してみると、私だって父から愛情をもらう場面はあったはず。
|
|
孫に対して甘いのではなく、年を取って丸くなったのではなく、父はきっと不器用なだけで愛情あふれる人なのだと、親になってみてわかりました。
原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子