下落幅が1000円を超えた日経平均株価を示すモニター=11日午前、東京都中央区 11日の東京株式市場で日経平均株価は一時前日比1000円超下落し、昨年9月以来半年ぶりに3万6000円を割り込んだ。米国の景気後退懸念を背景に幅広い業種が売られた。午前の終値は645円70銭安の3万6382円57銭。
前日の米国市場では、トランプ米大統領がテレビのインタビューで、景気後退の可能性を明確に否定しなかったことなどが投資家心理を冷やし、主要株価指数がそろって急落。これを受けて11日の東京市場も朝から売りが優勢となった。
米国景気の先行きに対する不安感から米金利が低下し、為替が円高方向に振れていることも、海外売上比率の高い銘柄を中心に日本株の重しとなった。中国政府が10日に米国による対中追加関税への報復関税を発動し、カナダも対抗する姿勢を示しており、「貿易戦争」への警戒感も高まった。