「窓リフォーム」実施したことがあるのはわずか8.8% - "1窓10役"の効果とは

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2025年03月13日 14:10  マイナビニュース

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YKK APは3月6日、「住まいに関するアンケート」の結果を発表した。調査は2月10日〜11日、20代〜60代の男女1,101名(窓リフォーム経験者550名、未経験者551名)を対象にインターネットで行われた。


3月より、「窓の高断熱化リフォーム」に活用できる補助金の申請がスタートする予定であることを受けて、今回は住まいの中でも「窓リフォーム」にフォーカスして調査を実施した。



まず、1万129名を対象に事前スクリーニング調査を実施したところ、44.6%が「窓リフォームを知っている」ものの、「実施したことがある」人はわずか8.8%という結果に。窓リフォームに対する印象を聞くと、「金額が高そう」(53.3%)がダントツに多く、次いで「時間がかかりそう」(17.8%)、「効果が実感できるか分からない」(17.1%)が上位に。コストや工事の手間を理由に実施していない人が多くいることがわかった。


続いて、窓リフォーム未経験者に「住まいの不満」を尋ねたところ、1位「寒い」(43.7%)、2位「光熱費が高い」(36.8%)、3位「暑い」(31.4%)という結果に。



そこで、自宅で実施している暑さ・寒さ対策を教えてもらったところ、暑さ・寒さ対策ともに「エアコンをつける」(寒さ対策:52.1%、暑さ対策:76.6%)が1位に。そのほか、暑さ対策では「扇風機、冷風機、サーキュレーターをつける」(64.1%)、寒さ対策では「厚着をする」(50.5%)、「厚手の靴下やスリッパを履く」(42.3%)、「個別の暖房器具を使う」(41.6%)が上位となり、こうした対策に対する満足度を聞いたところ、「満足している(十分に+多少)」が49.2%、「満足していない(あまり+全く)」が42.0%と、拮抗する結果に。「満足していない」と回答した人にその理由を聞くと、「望んでいた効果を感じられない」(53.0%)が最多だった。


一方、窓リフォーム実施者に「内窓リフォームを検討した理由」を尋ねたところ、「冬場の寒さを解消したかった」(50.5%)、「光熱費を削減したかった」(38.0%)、「夏場の暑さを解消したかった」(37.8%)が上位に。

期待していた効果を実感できたか聞いたところ、9項目中8項目で90%以上の人が「できた」と回答。残る1項目「光熱費の削減」においても80%以上が効果を実感できており、さらに、「自宅の窓リフォームに満足していますか?」という問いに、81.2%が「満足している」と回答したことからも、その効果の高さが裏付けられる結果となった。

○日本の住まいにおける寒さへの課題と対策



WHO(世界保健機関)は、「住まいと健康のガイドライン」として寒さによる健康への影響を防ぐために室内温度を18℃以上にすることを強く勧告しているが、日本は全国的に18℃に達しておらず、住まいの寒さが課題に。特に冬場は、部屋ごとの温度差による「ヒートショック」や、結露の発生が“カビ・ダニ”を増殖させるなど、住まいの「寒さ」は健康被害につながるという。


また、同社によると、夏は外から入ってくる熱のうちの74%が窓から入り、冬は室内の熱の50%が窓から出て行ってしまうことから、「暑さ・寒さ」を解決するには、窓からの熱の流出入を最小限にするのが1番の近道とのこと。



こうした課題に対する対策として「窓リフォーム」が有効だという同社。「先進的窓リノベ2025事業」を活用すれば、工事費を含むリフォーム費用の約半分、1戸あたり5万円〜最大200万円の補助金が交付され、内窓はマンションや賃貸住宅でも可能な施工方法もあるという。


また、窓リフォームは単に暑さ・寒さを軽減するだけでなく、「遮熱」「断熱」「光熱費削減」「CO₂排出量削減」「結露軽減」「カビ・ダニ抑制」「健康維持」、さらに「操作性向上(外窓交換の場合)」「見た目の一新」「防音・防犯(内窓の場合)」と、実に"1窓10役"。


こうした状況を踏まえ、東京大学大学院・前真之准教授は、「室内環境、ひいては生活の質そのものを引き上げてくれる『1窓10役』の窓リフォームこそ、実はコスパ最強です。補助金もある今こそ、全ての人にチャレンジしていただきたい」とコメントしている。(CHIGAKO)

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