フラワーCに出走予定のジョスラン(撮影:下野雄規) 牝馬三冠路線に組み入れられているが、舞台となる中山競馬場芝1800mコースは立ち回りの上手さが求められるコース。スピードと瞬発力を要求される桜花賞や、スタミナと底力を問われるオークスとは異質なものを求められるケースが多く、紫苑Sとの関連性が高いことが知られているレースで、秋に向けて、遅れてきた大物を見つけたいレースだ。
◎ジョスランは中山競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。どこかソワソワしているような時にゲートが開いて出遅れたが、ペースが遅かったこともあってすぐにリカバリー。1〜2角で他馬に先頭を譲っても動じることなくマイペースでレースを進め、最後は2着以下を突き放した。いくら前半1000m65.0秒のスローペースでも最後の2ハロン11.1秒、11.0秒は急坂のある中山競馬場であることを考えれば出色。そこから、しっかりと間隔を空けて挑む1戦。逃げなくても競馬が出来そうで、キャリア不足を差し引いても楽しみだ。
〇パラディレーヌはつばき賞の優勝馬。ややもっさり気味のスタートで前半は流れに乗り切れなかったデビュー戦は3着と敗れたが、2戦目は互角に出て先行策。半マイル通過47.9秒のペースにやや行きたがっていたが終わってみれば2着馬に4馬身差。前走つばき賞も同様のレース運びで牡馬を寄せ付けなかった。使われながら、前進気勢が強まっているような印象だが、重賞ともなればさらにペースは上がりそうで不安よりも楽しみの方が大きい。
▲レーヴドロペラは芙蓉S2着。前後半の4ハロンが49.2秒〜47.9秒というスローペースを後方待機。3角手前から一気にポジションをあげて最後まで良く伸び前を行く馬に迫った。前走は牡馬相手のGI。後方で内ラチピッタリをまわり、メンバー中3番目の末脚を繰り出したもののさすがに相手が強かった。まだ器用さには欠けるような印象だが、牝馬限定戦なら見直したい。
△ミッキーマドンナはセントポーリア賞2着。札幌競馬場での新馬戦に勝利した直後の芙蓉Sは2着レーヴドロペラからハナ差3着だった。その新馬戦はスロペースの流れを中団待機。最後の2ハロン11.5〜11.5のレースラップを鋭く差し切った。この馬自身は最後は10秒台の末脚を使っているはずで、札幌競馬場の開催後半だけに価値が高い。百日草特別の内容が良かった△ホウオウガイアと前走の決め手が印象的なゴーソーファー。母仔制覇を狙う△インヴォーグも無視できない存在だ。