コンサルティング事業を行うタバネル(大阪市)は、従業員100人以上の企業に勤め、かつ部下のいる課長を対象に「課長のやりがい実態調査」を実施した。仕事にやりがいを感じていない課長は5割以上おり、仕事の要求や負担が大きくても相談できる環境が整っていれば課長のやりがいが高まっている傾向があることが分かった。
仕事に対しやりがいを感じているかについて、「あてはまる」「ややあてはまる」とした人は47%だった。一方「どちらとも言えない」「あまりあてはまらない」「あてはまらない」とやりがいを感じていないとした人は53%と半数を超えた。
調査では、課長の「仕事のやりがい」について、ワーク・エンゲージメントの要素とされる「活力」「熱意」「没頭」に関する計6問の質問に対する回答により、6問の平均値の上位、中位、下位で課長のやりがいを分類した。
仕事をする上で活用できる資源(裁量権や上司のフィードバック、周囲の支援など)について、課長のやりがい上位と下位の差が大きくなったのは、「上司の支援、相談」「他部署への相談」だった。上司や他部署に相談できる環境が、課長のやりがいを高めていることが分かった。
|
|
仕事に関するさまざまな要求や負担、プレッシャーとやりがいの関係については、課長のやりがい上位と下位に大きな差はみられず、傾向としてやりがい上位、下位の層が高く、中位層が低くなった。
会社の仕組みや取り組みと、課長のやりがいについての設問では、特に「課の目標への課長の意思」「経営者のコミュニケーション」「意思決定のサポート(データ、基準)」といった項目で、課長のやりがい上位と下位の差は大きくなった。経営者のコミュニケーション、マネジメントの仕組みが課長のやりがいに影響することが分かった。
部下との関係については、部下の育成やコミュニケーションに苦手意識をもっている課長が、やりがい上位層・下位層どちらにも一定数存在することが分かった。一方、「部下との関係性や協力の度合い」では、上位層と下位層に大きな差がみられた。
調査は3月7日、35〜59歳の課長クラス、従業員100人以上の会社に勤務しており部下が1人以上いる435人(男性363人、女性72人)を対象に、インターネットにより実施した。
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。