23日の練習での藤田譲瑠チマ 日本代表は23日、25日に迫ったFIFAワールドカップ26アジア最終予選 第8節サウジアラビア代表戦に向けて調整した。
練習後、シント・トロイデン所属のMF藤田譲瑠チマは「チームとして、日本国として、素晴らしいことだと思います」と、ワールドカップ出場権獲得を喜びつつ、「でも、自分の中では試合に出られない悔しさが一番大きかったですし、まだチームの一員になれている気はしていないというのはあります」と、メンバー外で見つめた試合を振り返った。
藤田は2022年のEAFF E-1選手権でA代表での2試合の出場歴があるが、その後招集されるようになったのは、2024年10月から。10月は1試合ベンチ入りしたものの出番はなく、10月、11月、2025年3月と招集はされるがメンバー外が続く。「一員になれていない」の真意を聞くと、「もちろんチームメイトはすごく優しいですし、いろいろな話をしたり、疎外感があるのではない」とし、「自分の中でやっぱり試合に出てなんぼと言いますか、選手である以上、試合に出ないと自分の価値は示せない。チームのためになれていない自分、日本代表に選ばれているものの、そのチームのために戦えていない自分にそういったものを感じる」と、もどかしい胸の内を明かす。
状況を打破するにはどうしたらいいか。現チームでは藤田が主戦場とするボランチの位置では遠藤航、守田英正(サウジ戦は負傷で離脱)、田中碧がいるほか、鎌田大地や旗手怜央もプレーできる。これらの選手との“違い”については「その質問はよく聞かれるんですが、いろいろなことができる選手が日本代表に選ばれていると思います。彼らとまったく違うことを出せるかと言われたら、自分は今までなあなあに答えていましたが、難しいと思う。自分の良さはリカバー、セカンドボールを拾うところや、相手の攻撃の芽を摘むところ、攻撃面ではいろいろなところに顔を出して、テンポを上げることなので、それはみんなが持っていると思いますが、少しでも自分の色を出しながらやれたら」と、愚直にやり続けて、アピールを続けるしかないとしている。
「試合出て、自分のプレーをして、必要とされる選手になって、初めてチームの一員になれているのかなと思います」という藤田。サウジアラビア戦でチャンスがあれば「特別な感じでやってしまうと空回りしてしまうので、いつも通り、自分のプレーを冷静に」戦って、存在感を示したい覚悟だ。
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