写真“天然すぎて人をイラつかせる人”と聞いてあなたの周りにも思い浮かぶ人はいないでしょうか。良い人だし嫌いではないけれど、どこか空気を読めない発言が多い人には時にイライラしてしまうこともあるでしょう。
今回お話を聞いた、千葉県在住の主婦・涼子さん(仮名・36歳)は、1歳の男の子のママで旦那さんと仲良しの3人家族。
涼子さんと義両親の関係性は良好ですが、義母の天然さ故の発言と行動に驚かされることが多いんだそう。「悪気がないのは分かるんだけど……」とモヤッとすることが多く、次第にイライラするようになっていったそうです。涼子さんが特に印象に残っているというエピソードを3つ紹介します。
◆その崩れたケーキ、私が食べるの!?
「3年前、結婚の挨拶をするために義実家に手土産でケーキを持って訪問しました。
夫からは事前に『母は本当に天然で、もしも失礼があったらごめんね』と先に言われていましたが、義母は私のことを温かく迎え入れてくれ、とても穏やかな雰囲気で安心したのを覚えています。
手土産のケーキを手渡した後、ケーキの入った箱を持った義母が足を滑らせてしまい、『ケーキが1個だけ崩れちゃった……』と言ってきたので、『味は変わらないので大丈夫ですよ!』と返すと、『そうね、味は変わらないものね』と義母。
夫と私、義両親分で4つのカットケーキをテーブルに並べた義母が、『はい!』と私の前に唯一の崩れたケーキを出してきたときは正直かなり驚きました。味は変わらないし、特別嫌ではなかったものの、この時夫が言っていた“義母は天然”というワードを思い出して、なるほどなぁと思いました。」
当時のエピソードを笑いながら語ってくれた涼子さんですが、初対面での義母の行動に最初はかなり驚いたんだそう。
「崩れたケーキを目の前に置かれた後に、夫が『こういうところなんだよ、ごめんね』と私のケーキと黙って交換してくれましたが、この時は特にイライラすることはなかったです。崩れているかどうかは気にせず偶然私の前に置かれたのかなと、悪気がないことは空気感で感じ取ったのを覚えています」
◆初めての家族団欒…その発言は、アウト!
「夫と結婚して初めて帰省した時、夫のお兄さん家族も来ていて、初めて義実家での家族団らんを経験しました。
私は義姉と美容やダイエットの話をしていて、義母も私たちの話を興味深く聞いてくれていました。ふと私が『最近メリハリのある身体に憧れてて、ジムに通い出したんですよ〜』と話すと、義母が『涼子ちゃんは胸がないもんね、メリハリ出ると服もきれいに着れるし、おしゃれが楽しめそうね!』とみんなの前で言ってきたことにびっくりしました」
義母の発言に驚いてさすがにひどいと思ったと、涼子さんは言っていました。天然というかデリカシーがないというか……さすがに傷つきますよね。
「さすがにショックを受けたのですが、義姉が『お義母さん、その発言はダメです!』と言ってくれたこともあり、義母はすぐに『涼子ちゃん、ごめんなさいね』と言ってくれました。
トゲがあるような言い方をするわけではないので悪気はないんだろうなと思うのですが、さすがにモヤモヤしましたね」
◆電車でお迎えって、それ意味ある?
「これは一番驚いたエピソードなのですが、先日家族旅行で沖縄に行った際、旅行から帰る時に飛行機が飛ぶ時間がかなり遅れてしまい、到着するのが23時頃になってしまいました。
息子がまだ1歳ということもあり、眠くなってグズるのを心配した義母から『帰りが遅くなって大変だろうから、空港まで迎えに行くよ!』と連絡をいただき、空港のゲート前で義母と合流することができました。
私たちは帰りも電車で帰宅する予定だったので、この時は本当に義母が神様に見えたのを覚えてます。義母に『本当に助かります。車はどこに停めてますか?』と聞くと、『車じゃなくて電車で来たよ!』と言うんです……。
私も夫も『え!?』と声が出るくらい驚き、『お迎えなのに電車で来ちゃったの?』と夫は少々呆れていました。
涼子さんはこの時ばかりは義母の天然さに過去一イライラしたと漏らしていました。電車で来るならなんでわざわざ来たのだろう、と。
「旅行で疲れ果てていた私たちに、義母は『どうだった? 楽しかった?』と質問攻めで、終いには『夕飯、何か食べて帰ろう!』と言うんです。きっと息子が眠い時間だというのはすっかり忘れているんだなと思いました。
義母も一緒なので電車で帰るのは申し訳ないと思い、電車で帰る予定だったのをタクシーに変更し、みんなで我が家に帰宅しました。
義母がお腹が空いたというので、家についてすぐにあるもので夕飯を作ることに……。
正直この時点でヘトヘトでした。義母のおしゃべりにしばらく付き合うことになり、息子が寝た後、夫が義母を実家へと送ることになりました」
家に帰ったらすぐに息子を寝かして荷ほどきしてから寝ようと思っていたので、義母が電車で来たことでイライラはピークだった、と涼子さん。義母を家まで送った際に夫から義母には言ってくれたようですが、きっと親切心で来てくれたと思うとイライラはするけど憎めないと涼子さんは複雑な心境だったと声を漏らしていました。
“悪い人じゃない、だけどなんだかイライラさせてくる”そんな人って居るんですよね。天然故の行動だと分かっていても、飲み込み続けるのは難しいですね。
<文/鈴木風香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291