「え、意外!」岡山県のきれいな海から作られる隠れた特産品とは? 観光ツアーや土産物の開発も

5

2025年03月24日 11:10  まいどなニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

まいどなニュース

瀬戸内海に面した岡山県玉野市山田地区。広大な塩田跡地の一部はメガソーラーになったが、左端の工場で最新技術により塩作りは続けられている

 岡山県玉野市で古くから続く製塩業をPRしようと、市観光協会は塩作りの歩みをたどる観光ツアーや新たな土産物の開発を進めている。2月下旬には、最も盛んな市東部の山田地区を巡るモニターツアーを開催。企画した地域おこし協力隊員の北島武彦さん(55)は「玉野の隠れた特産品で、誇るべき歴史を持つ塩の魅力を発信したい」と意気込む。

【写真】モニターツアーの様子を見る

 山田地区では古代から製塩が行われ、江戸時代には塩田王・野崎武左衛門(1789〜1864年)が東野崎浜塩田など大規模な塩田を開発。現在もナイカイ塩業(倉敷市)が操業し、歴史を伝える文化財も多数残っている。

 こうした古今の塩作りに触れようと実施したモニターツアーには、玉野市内外から22人が参加した。明治時代の塩の集配所・旧専売局味野収納所山田出張所(国登録有形文化財)や塩田の守り神を祭る塩竈(しおがま)神社、潮の満ち引きを利用して塩田に海水を引き込む樋門(ひもん)跡などを巡った。

 ガイド役のナイカイ塩業社員は、山田地区の製塩の特長について「塩分濃度が高く、きれいな海水が安定して取れる」と紹介。潮の干満差が大きく、広く平たんな土地があり、燃料となるまきも豊富なことなど、長く続いてきた背景を説明した。同社の本社工場(同市胸上)も見学し、最新の製塩技術に参加者は感心したように見入っていた。

 友人と参加した人(39)=岡山市=は「玉野に塩のイメージはなかったので、製塩の歴史や方法が知れて面白かった」と話した。ツアーは2025年度も予定している。

 また協会は、玉野の塩のブランド化を図ろうと昨年末に商品名を募集し、1800件を超える応募があったという。名称は「たまのそると」に決定。新たな土産物として、同社が製造した塩に独自のラッピングを施して、6月ごろから道の駅みやま公園(玉野市田井)などで販売する予定。

 北島さんは「製塩は観光PRが少なかった市東部の資源。集客に向け掘り起こしていきたい」と話す。

(まいどなニュース/山陽新聞)

動画・画像が表示されない場合はこちら

このニュースに関するつぶやき

  • 昭和52年公開の『獄門島』は、瀬戸内海にある笠岡諸島の六島(むしま)の港で撮影されたとか。岡山県の最南端にあって、獄門島のモデルと言われているそうなので、聖地巡礼で行ってみたいな。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(4件)

ニュース設定