ミャンマーの特殊詐欺拠点で日本人の高校生を働かせたとしてタイ当局に身柄を拘束された日本人男性が日本に移送され、大阪府警が25日、府内で起きた別の事件での逮捕監禁などの容疑で逮捕した。日本の警察当局は、拠点で特殊詐欺に加担する日本人を集めるリクルーター役の可能性があるとみている。
逮捕されたのは藤沼登夢容疑者(29)。宮城県内の男子高校生(17)をだましてタイに出国させ、隣国のミャンマー東部にある犯罪グループの拠点で特殊詐欺に加担させたとして、タイ当局に2月に拘束されていた。2人はオンラインゲームで知り合ったとみられる。
捜査関係者によると、藤沼容疑者は仲間ら数人と共謀して2024年8月、大阪市西区の路上で知人の20代男性を車に乗り込ませてスタンガンで暴行した疑いが持たれている。容疑者や男性はいずれも特殊詐欺のリクルーターだった疑いがあるという。
府警の捜査で容疑者はその後に海外に出国したことが確認され、逮捕状を取り行方を追っていた。
ミャンマー東部にある大規模な詐欺拠点では、監禁状態に置かれた日本人を含む約1万人の外国人が電話やインターネットを使った特殊詐欺に加担させられていたとされる。日本の警察当局は藤沼容疑者から高校生を誘った経緯や拠点の実態などについて聴く方針。【林みづき、斉藤朋恵、中村宰和】
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