エアコンを1年中、清潔に保つ方法…「クリーニング」のベストな時期や回数をプロが解説

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2025年03月26日 16:01  日刊SPA!

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プロによるエアコンクリーニングの様子
 久しぶりに使用したエアコンが、カビ臭かったというイヤな体験をしたことはないだろうか。エアコンのトラブルを未然に防ぐために、正しいクリーニングの仕方や、日頃からできるメンテナンス方法を、エアコンクリーニングを手掛ける「ダッククリーンサービス」の石川綾代表に聞いた。
◆お掃除機能付きエアコンも内部はカビだらけ!?

 軽微な異変を感じてもついそのまま使い続けてしまうことが多いエアコン。しかし、石川氏は「エアコンのクリーニングを行わないと、さまざまなトラブルが起きかねません」と警鐘を鳴らす。

「エアコンの内部には、雑菌や埃、カビ、花粉、ダニなどが溜まっており、悪臭がしたり、室内の空気を汚染したりします。いちばん怖いのは健康被害で、目や鼻のかゆみ、咳といった症状が出るだけではなく、ぜんそくやアトピー性皮膚炎の悪化などにも影響を及ぼすことがあります。

 また、エアコン内部が汚れていると本来の性能が発揮できず、冷暖房能力が低下したり、余計な電気代がかかったりします。内部の汚れは故障の原因にもなるので、使用頻度にもよりますが、最低でも年1回はクリーニングをするのがオススメです」

 我が家は、“お掃除機能付きエアコン”だから大丈夫と安心するのは早計だ。というのも、お掃除機能付きエアコンが掃除を行ってくれるのは、フィルターなどの一部だけ。エアコン内部全体の掃除を行ってくれるわけではなく、石川氏によると「お掃除機能付きエアコンのほうが、むしろ内部にカビが発生していることが多い」という。

◆エアコンクリーニングを行うベストな時期は?

 定期的なエアコンクリーニングを行っているという人も本格稼働する夏前に、慌てて専門業者にお願いしているケースが多いのではないだろうか。

「5月や6月はエアコンクリーニングの繁忙期ですが、私たちがクリーニングを推奨しているのは、冷房を使い終わる10月です。

 そもそも、エアコンの内部にカビが発生する原因は、夏場に使用したエアコンの内部が結露した状態で放置してしまうから。10月に内部をキレイにしておけば、カビが発生するのを未然に防ぐことができるので、来年の夏まで快適に使用できます」

 ただし、揚げ物をよく作るという家庭、ペットを飼育している家庭などは、エアコンの内部が汚れやすいので要注意。石川氏は「家計に余裕があるなら」と前置きした上で、「10月だけではなく、5月か6月にもエアコンクリーニングを実施したほうがいい」と補足した。

◆自分でクリーニングを行うのは避けるべき

 インターネットで検索すれば、エアコンのクリーニング方法やエアコン洗浄スプレーなどの道具を簡単に調べられる。だが、「素人が自分でクリーニングを行うのはトラブルのもと」と石川氏は指摘する。

「市販のエアコン洗浄スプレーでは表面上の汚れしか取れません。内部のカビや埃を完全に取り切ることはできませんし、場合によってはパーツを痛めてしまったり、逆に汚れが落ちにくくなったりすることもあります。

 クリーニング中に舞うカビや埃による健康被害も考えられますし、なによりいちばん心配なのは、故障のリスクが高いことです。実際に、自分でやってみてうまくいかなかったからうちに依頼する方も多いのですが、ネジがしっかりはまっていなかったり、パーツが故障したりしているケースも少なくありません」

 また、業者にエアコンクリーニングをお願いする際は「口コミや実績をチェックして業者を選ぶのが確実」だという。

「最も頼りになるのは口コミの評価です。実際に作業をしてもらった方の評価をチェックしながら、実績も確認するといいですよ。実績は会社のサイトで公開していることもありますが、公開してないときは口コミの数でも確認できます。

 あとは、料金や作業の流れもチェックすべきポイント。一般家庭用のノーマルタイプのエアコンだと、1台8000円から1万5000円程度。作業工数が増えるお掃除機能付きのエアコンは、1台1万5000円から2万5000円程度が相場の料金になります。

 なかには1台5000円代で請け負う業者もありますが、表面やフィルターだけしか掃除しないという話を聞いたこともあります。高圧洗浄機を使って内部までちゃんとクリーニングしてくれるかどうか、事前に確認するようにしてください」

◆エアコンを清潔に保つためのメンテナンス方法

 エアコンは、日々のメンテナンスである程度までは清潔に保つこともできるという。

「いちばん簡単にできるのはフィルターのお掃除。1か月から2か月に1度のペースで、フィルターを水洗いした後、しっかり乾燥させてください。エアコンに貼るタイプのフィルターで、カビや埃を防いであげるのも有効です」

 また、夏場は結露でエアコン内部に溜まった水気をできるだけ取ることが重要とも。

「夏場は、1度でもエアコンを使うと内部がすぐに結露します。そこで、外出する際や就寝時に、送風モードにして1〜2時間運転させると、水が乾くのでカビを防げます。

 送風モードよりも効果的なのは、暖房を使うこと。ドライヤーと同じ原理で、30度に設定して30分ぐらいつけておけば、エアコン内部に発生した熱であっという間に乾きます」

 暖房でエアコン内部を乾燥させる頻度は、1〜2週間に1度のペースが推奨とのこと。外出する日などに暖房をセットして、エアコンの内部を清潔に保ちたい。

このニュースに関するつぶやき

  • お掃除機能付きエアコンは失敗でした。構造が複雑な分清掃料金が割高になります。シンプルな機能の物が一番です。今年の夏はシンプルな機能の物に買い換えます。
    • イイネ!2
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