英国のヘンリー王子(40)が、アフリカ南部レソトのセーイソ王子(58)と2006年に設立したエイズと貧困問題に取り組む慈善団体「サンタバリー」で内紛が起き、王子2人がパトロンを電撃辞任したことが分かった。
ヘンリー王子とセーイソ王子は共同で声明を発表し、23年7月に就任した同団体のソフィー・チャンダウカ理事長との関係が「修復不可能なほど崩壊し、耐え難い状況を生み出したことは悲惨だ」と述べていると、英BBCが伝えている。両王子は「理事会と連帯を持って辞任する」と理由を述べており「このようなことをしなければならないことにショックを受けている」などと語っている。
米ピープル誌によると、チャンダウカ氏が理事長に就任後、資金調達が困難になって財政状態が一変したことを受け、理事会が辞任を要求したが拒否したという。同誌は理事会による解任手続きを阻止するため、法的手段に訴えたと伝えている。「権力の乱用、いじめ、性差別、人種差別」などの問題を理由に英国の慈善委員会に理事会を内部告発し、英国の裁判所がチャンダウカ氏の解任を差し止めるよう命じたとの報道もある。
同氏は「この世には、まるで自分たちが法の上にいるかのように振る舞い、人々を虐待し、被害者ぶって彼らが軽蔑する報道機関を利用して自分たちの行為に意義を訴える勇気のある人々を傷つける人々がいる」と団体を非難している。
王子は、04年に世界の中でもエイズとHIVの感染率が高く、貧困問題を抱えるレソトを訪問したことをきっかけに、故ダイアナ元妃を追悼して同団体を設立。「サンタバリー」はレソト語で「私を忘れないで」という意味で、資金集めのため王子も出場して毎年ポロのチャリティーマッチを行っていたことで知られる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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