
「2025年、株の買い時はいつ?」
2025年3月20日時点、株式市場はパッとしません。積立投資の代表格であり、米国の代表的な株価指数のS&P500指数に連動するiシェアーズ S&P500 米国株 ETF<1655>は前年比で11%の値下がりしています。
米国株は過熱気味という話もよく聞きますし、トランプ大統領が関税政策を掲げたことで景気の不透明感も高まっています。どうやって、株の買い時を見極めるのがよいのでしょうか。
本記事では、個人投資家である筆者が、2025年の株の買い時としていつが狙い目になりそうか、考えていきます。
株の買い時を見極める3つの方法
筆者は、株の買い時を見極める方法は3つあると考えています。
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2つ目が「イベントを狙う」方法で、株が売られやすい時期を待ってから安く買う方法などがあります。例えば、日本株には「夏枯れ相場」というアノマリーがあります。これは、夏休みの時期、具体的には7月から8月にかけて株価が下がりがち、という経験則です。
この経験則が今後も続く保証はありませんが、何度も繰り返されてきたことなので、「株を買うなら夏休み明けにしよう」など、ちょっとした目安に知っておくと便利かと思います。
3つ目が「チャートを使う」方法で、株が買われやすいチャートパターンを調べて、タイミングを見計らう方法があります。例えば、日本株は「年末の時期に、上がった株がさらに上がる」ことが多いです。筆者が思うに、年末の時期は節税対策が意識されやすく、「いま上がった株を売ると課税対象になるため、利益確定を先送りにしたい」と考える投資家が増えるのだと思います。
以上のように、株の買い時を見計らう方法は「割安性」「イベント」「チャート」の3つがあります。
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2025年に株を買うなら?
次に、2025年に株を買うなら、いつがいいのか考えてみましょう。まずは割安性。日本株の主要指数である日経平均株価は、過去10年ほど予想PERが13〜17倍のレンジで推移してきました。指数のPERが13倍に近づいたら「良い買い時」で、逆に指数のPERが17倍に近づいたら「相場全体が過熱気味になっていて売り時」と考えられます。
2025年3月時点、筆者が試算したところ、日経平均株価の想定レンジは3万2500〜4万2500円くらいです。3万2500円でPERが13倍になり、4万2500円でPERが17倍になる、という具合です。このレンジで考えると、「日経平均株価が3万2500円に近づいた時が買いで、4万2500円に近づいた時が売り」といったように考えられるかと思います。
次はイベント。先にも述べたように、日本株は「夏休み下がりやすい」という経験則があります。ですから、7〜8月に株が下がってきたら、夏休みが明けた9月あたりに割安になって良い買い時になるかもしれません。この経験則が今後も続く保証はありませんが、目安くらいにはなると思います。
最後はチャート。近年、日本株は「上昇トレンドになると株価が上がりやすい」傾向が出てきました。この経験則から考えると、自分が買いたい株が年初来高値を更新した時などが狙い目だと思います。
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1. 日経平均株価の予想PERが13倍に近づく(2025年3月なら3万2500円程度)
2. 夏枯れ相場で株価が下がったあとに安く買う
3. 個別株の場合は上昇トレンドになったところで買う
といった3つがあるかと思います。
株を買ってすぐに含み益を目指すなら、タイミングの見極めが大事です。これらの経験則が、あなたの投資判断の一助となれば幸いです。
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)
18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))