
写真 ユニチカが、タイにおける同社の連結子会社 THAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD(以下、TUSCO)に対する一部債権を放棄すると発表した。債権放棄の金額は、10億6600万タイバーツ(約48億円)。実施日は3月31日を予定している。
TUSCOは、スパンボンド不織布の製造および販売を行う会社として1997年に設立。ユニチカは、2024年11月に事業再生計画を発表し、その中でTUSCOが担う不織布事業を構造改革対象事業に指定していた。同社は今回の債務放棄について「構造改革を迅速かつ適切に遂行するため、TUSCOの財務基盤強化を図るもの」と説明している。
なお、同債権放棄については、既に過年度において計上済みの貸倒引当金との差額10億円を、2025年3月期個別決算で特別損失として計上。連結決算では相殺消去されるため、2025年3月期の連結業績に与える影響は軽微と見込んでいる。
ユニチカは、2017年度以降、売上高・営業利益ともに減少基調が継続しており、2024年3月期には、連結決算開始以来、初となる営業損失(24億7500万円)を計上。昨年11月には、不織布、衣料繊維、産業繊維(一部を除く)事業から撤退することを発表していた。
Copyright(C) 2025 FASHIONSNAP 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。