長期離脱となったA・デイヴィス [写真]=Getty Images バイエルンは、カナダ代表DFアルフォンソ・デイヴィスが長期離脱となったことを受けて、カナダサッカー協会(CSA)の過失を非難した。28日、イギリスメディア『BBC』や大手メディア『ESPN』などが伝えている。
A・デイヴィスは23日に行われたCONCACAFネーションズリーグ・3位決定戦のアメリカ代表戦(○2−1)に先発出場したものの、12分で負傷交代を余儀なくされていた。
当初、CSAはA・デイヴィスの状態に問題なしと発表していたが、バイエルンに戻った後の検査で右ひざの前十字じん帯(ACL)を断裂していたことが判明。手術を受け、少なくとも6カ月は欠場する見込みとなり、今季は絶望となった。
これを受け、バイエルンのヤン・クリスチャン・ドレーセンCEO(最高経営責任者)はドイツ紙『ビルト』に対して「我々はカナダサッカー協会に事件の徹底的な調査を求めており、法的措置を取る権利を明確に留保している」とCSAがA・デイヴィスに対して適切な治療を行わなかったことを批判した。
「ひざを痛めた明らかな負傷選手を徹底した医学的評価もなしに12時間の大陸間フライトをさせることは我々の見解では重大な過失であり、医療上の注意義務の明らかな違反だ」
さらに、ドレーセンCEOは「試合前からすでに筋肉に問題を抱えていたデイヴィスがスポーツ上重要ではない試合に出場することは我々の見解からすると理解できない」とそもそもアメリカ戦に同選手が出場するべきではなかったと言及した。
また、バイエルンのスポーツディレクターを務めるクリストフ・フロイント氏も「彼はキャプテンであり、チームを助けたいと思っていた若者だったが、限界だった」と1試合目終了後に疲労を訴えていたものの、無理に起用されたことが問題だったと強調しながら、CSAの対応を問題視した。
「2つ目の問題は12分後の負傷だ。その後彼は12時間のフライトで帰国し、我々は皆、大したケガではないと思っていたが、その後にこんなことになってしまった」
「ずさんな対応だ。プロフェッショナルとは言えない。話し合いをして、解決する必要がある。我々は雇用主であり、選手に給料を払っている。だから、何が起きたかを調査するつもりだ」
一方、CSAの広報担当者は『BBC』に対して「我々はアルフォンソ・デイヴィスに提供された医療処置に関する状況をさらに調査した」と語りながら、次のようにバイエルンと対話をしていることを明かした。
「医療文書は適切なケアプロトコルが守られたことを裏付けており、通信記録は我々の医療スタッフが大会全体を通してバイエルンに最新情報を提供していたことを示している。我々は今日、誤解を解くために背景と詳細を伝えるため、バイエルンとさらに話をした。我々は全員、今後数カ月間アルフォンソをサポートすることに集中している」