マーチSに出走予定のハビレ(撮影:下野雄規) 今週の日曜日は、中山競馬場でマーチステークス(GIII・ダート1800m)が行われます。
過去10年のマーチSは6番人気以下が6勝と活躍しています。過去10年のマーチSはすべてハンデ戦となっていますので、能力が劣る馬でも斤量差を最大限に生かすことで結果を残していると言えます。6番人気以下の馬は単勝の回収率が高くなっていますし、思い切って穴を狙うのもひとつの手と言えそうです。
もう一点注目したいのが前走の初角での位置取りです。過去10年のマーチSでは前走初角で5番手以内だった馬が8勝2着3回3着6回と結果を残しています。単勝回収率166%、複勝回収率112%と優秀な成績ですし、前走で積極的な競馬をしていた馬には注意が必要になりそうです。実際のマーチSでも初角5番手以内の馬が好成績を残していますので、先行策を得意とする馬にも注目したいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走初角13番手以下
[0-0-0-20]複勝率0%
該当馬:ヴァンヤール、ストライク、ダノンスコーピオン、ハビレ、ブレイクフォース、ミッキーヌチバナ
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるハビレが該当しました。
前走初角で5番手以内の馬が好成績を残しているのとは対照的に、前走初角で13番手以下の馬はすべて馬券圏外となっています。中山ダートは直線が308mと短いため、なかなか直線一気を決めるのは難しいコースと言えます。だからと言って道中で動く形になるとスタミナの消費が激しくなり、ゴールまで脚が保たないことからこのような傾向になっていると考えられます。
該当馬に挙げたハビレの前走初角は14番手。前へ行った馬がやり合う形となったことで追い込んで2着に好走していますが、今回は重賞メンバーが相手となります。重賞に出てくるようなレベルの馬は簡単には止まらないでしょうし、前走のように後方一辺倒では厳しい結果となっても何ら不思議はありません。
2走前は捲る競馬で連対していますが、重賞のペースでは簡単に捲らせてもらえないでしょうし、捲ったとしてもそこで脚を使ってしまうため、直線では息切れしてしまう可能性も十分に考えられます。
先行馬が良績を残しているマーチSですし、追い込みを得意とするハビレは人気でも割り引いて考えたいところ。中央競馬のダート重賞で目立った実績もありませんし、人気ほどの信頼は置けないのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。