「百均の 商品を見て やる気落ち」…ものづくり現場の悲喜こもごも綴った川柳に共感続々、その理由とは!?

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2025年03月29日 16:40  まいどなニュース

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第11回現場川柳の大賞に輝いた〈百均の 商品を見て やる気落ち〉のイラスト

 ものづくり現場の悲喜こもごもを自虐を込めて詠む第11回「現場川柳」の入賞作品を、産業用センサーメーカーのオプテックス・エフエー(京都市下京区)が発表した。9千点を超す応募作から選ばれた大賞は、<百均の 商品を見て やる気落ち>。100円均一商品の質の高さに対する驚きと、自分たちには到底実現できない安さに打ちひしがれる様子に、企業の作り手たちの共感が集まった。

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 同社がセンサーの日(10月3日)に合わせて毎年公募し、今回は全国から9250句が寄せられた。審査員で元製造業エンジニアの漫画家、見ル野栄司さんが描いたイラストとともに入賞作をホームページで公表している。

 大賞に次ぐ優秀賞は<新人の 教材になる 俺のミス>、<温暖化 空調服が 脱げぬ秋>、<オスメスと ネジ呼ぶだけで セクハラに>の3句。気候変動でファン付き作業服が秋も手放せなくなる様子や、厳格化するハラスメント対策にきゅうきゅうとする職場の情景を詠んだ。

 見ル野さんが選んだ「見ル野賞」は<絵画より 額縁みてる うちのパパ>。見ル野さんは「モノづくりをする人からすると、(平面の絵よりも)3次元ものが気になってしまう」と、製造技術者にありがちな行動に共感を寄せた。

 入賞(10点)も粒ぞろいだ。米大リーグで本塁打と盗塁を50以上成し遂げた大谷翔平選手の大記録にちなみ、会社に残るか転職するか迷う心を詠んだ作品は、<来年も ここに居るかは 50−50>。飛躍的に進化する生成AI(人工知能)も題材となった。<始末書を GPTで 再精査>。紫式部の生涯を描いたNHK大河ドラマに引っ掛けた<どこのネジ 床で怪しく 光る君>などユーモラスな句も多かった。

 同社は「人気ドラマ『不適切にもほどがある!』と絡めるなど、今回は特にコンプライアンス(法令順守)がテーマの句が多かった。受賞作を詠んで肩の力を抜いてほしい」とする。

(まいどなニュース/京都新聞)

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