高松宮記念に出走予定のナムラクレア(撮影:高橋正和) 今週の日曜日は、中京競馬場で高松宮記念(GI・芝1200m)が行われます。
過去10年の高松宮記念では牡馬、セン馬が9勝2着3回3着8回と良績を残しており、牝馬は1勝2着7回3着2回と苦戦しています。
出走頭数を見ると牡馬、セン馬が116頭で牝馬は64頭と倍近くの差があります。しかし、単勝や複勝の回収率でも牡馬、セン馬の方が優秀。牡馬、セン馬の単勝回収率は93%、複勝回収率は161%。一方、牝馬の単勝回収率は50%、複勝回収率も51%と低くなっています。
牝馬でも馬券に絡むチャンスはありますが、過去10年の3着以内馬の割合や単勝、複勝の回収率を見れば牡馬やセン馬を主軸にする方が的中する可能性は高そうです。今年の高松宮記念ではセン馬の出走はありませんので、まずは牡馬の取捨選択から考えていくのがいいのではないでしょうか。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
6歳以上の牝馬(ただし、GI勝ちの実績がある馬は除く)
[0-0-0-20]複勝率0%
該当馬:ドロップオブライト、ナムラクレア
(過去の該当馬:15年ストレイトガール1番人気13着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるナムラクレアが該当しました。
過去10年の高松宮記念で牝馬は10頭が馬券に絡んでいますが、そのうちの9頭が5歳以下と比較的若い年齢の馬となっています。
6歳以上の牝馬で馬券に絡んだのは18年のレッツゴードンキ。この馬は3歳時に桜花賞で優勝した実績のある馬でした。6歳以上の牝馬が苦戦しているのは能力のピークを過ぎた馬が多いためと考えられます。しかし、GIで勝利している馬については多少能力に陰りがあったとしても、もともとの地力が高いため結果を残せていると言えそうです。
該当馬に挙げたナムラクレアはGIでの連対実績はありますが、勝利した実績はありません。高松宮記念では2年連続で2着と結果を残していますが、6歳で迎える今年はこれまでのようにはいかない可能性もあるはずです。また、今回は過去に先着を許している馬も多く出走してくることを考えると厳しいレースになっても不思議はありません。
これで人気がなければリスクを負う価値もありそうですが、今回も上位人気が予想されますのでリスクに見合うだけのリターンには期待できません。配当妙味からすれば本馬の評価を落とすことも一考したいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。