
3月12日にiPadシリーズの最新モデル「iPad(A16)」が発売されました。2022年10月に発売された「iPad(第10世代)」の後継となる、約2年半ぶりの新モデルです。
現行のiPadシリーズで最も安価に入手できるモデルとなりますが、対応していない機能もいくつかあります。しかし、特徴を理解したうえで検討するのであれば、非常コストパフォーマンスの高いモデルです。
ここでは、iPad(A16)について3つのポイントを追ってチェックしていきます。
●デザインには大きな変更はなし
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iPad(A16)のデザインは、前モデルのiPad(第10世代)からさほど変わっていません。サイズは179.5(幅)×248.6(高さ)×7(厚さ)mmで共通しており、重さもWi-Fiモデルが477g、Wi-Fi + Cellularモデルが481gのままです。
ただし、画面サイズに関しては、従来の10.9インチから11インチへと若干増えています。とはいえ、1インチが2.54cmなので画面の対角線の長さが0.1インチ=2.54mm増えただけ。こちらも外観が大きく変わるような変化ではありません。
どちらかというと、他のラインアップ(iPad ProとiPad Air)の仕様と数値をそろえたことに意味があるのでしょう。
カラーバリエーションは「ブルー」「ピンク」「イエロー」「シルバー」の4色で、こちらも前モデルと同じです。
そのほか、横向き配置のフロントカメラや、充電端子にUSB Type-C(USB2.0)を採用する点、横向きステレオスピーカーの搭載など、多くの仕様が前モデルを踏襲しています。
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●「A16」プロセッサーを新搭載
搭載するプロセッサーは、製品名にもある通り「A16」へと刷新されました。前モデル「iPad(第10世代)」が「A14 Bionic」たったので、ナンバリングは2世代の差があります。
処理性能で言えば、前モデルから30%ほど、 さらにiPad(第9世代)(A13 Bionic搭載)と比べると最大50%高速化したとされています。
バッテリーの持ち時間等は前モデルと同じく、Wi-Fi接続でのインターネット利用・ビデオ再生で最大10時間となっています。
2025年4月以降の日本語対応を予定するApple Intelligenceには非対応。AAAタイトルのゲームにも対応していません。こうしたスペックについては、iPadシリーズのほかの機種と比べると、やや見劣りします。
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●価格は5万8800円〜
iPad(A16)では、ストレージの選択肢が128GB、256GB、512GBの3種類になりました。
前モデルの最小構成は64GBしかありませんでしたが、新モデルでは同じ最小構成でも128GBとなり、OSアップデートなどに対応しやすくなりました。しかし、価格は5万8800円〜(税込、以下同)を維持しており、コストパフォーマンスが高くなっています。
256GBについても前モデルが8万4800円だったのに対して、iPad(A16)は7万4800円〜とストレージあたりの価格が下がっています。
また容量の選択肢として、新たに512GBが選択できるようになっていることも注目です。端末価格は少し上がりますが、短尺の動画編集や、快適な長期運用などを見据えた場合の選択肢として一考の価値があるでしょう。
注意点としてiPad(A16)では、Apple Pencil ProやMagic Keyboardといった上位モデル向けの周辺機器は使えないことが挙げられます。
Apple Pencil(USB-C)(1万3800円)や、キーボードアクセサリの「Magic Keyboard Folio」(4 万 2800 円)などは仕様できます。こうした特徴も前モデルを踏襲しています。