
「うちのコ、保護猫施設で『そんな変な柄のコじゃなく、もっとキレイなハチワレのコもいますよ〜?』って言われた。こんなに! かわいい柄があるか!! 神様のところで海苔食べながら、急いでて靴下履き間違えて来ちゃったかわいいコ」
【写真】おうちに来た生後約3カ月のころ…こんなにあどけない表情をしていました
白黒のユニークな模様と左右で色が異なる前足、そしてビビりなのに抱っこされると喉を鳴らすギャップ——。そんな魅力を持つ元保護猫「虎徹」くんと出会ったのは、X(旧Twitter)ユーザー・うさきなさん(@usakina0622)。出会いに心を奪われた直後、施設でかけられた“思いがけない一言”について、お話を伺いました。
念押しをするように「もっと他にいる」と言われて…
ーー保護猫をお迎えするきっかけは?
「お迎えしたのは、2021年12月29日、生後約3カ月のときです。現在3歳5カ月になりました。私は子どもの頃から猫との生活に憧れがありましたが、母が猫嫌いで叶わず……。大人になってもその夢はずっとありました。そして動物が大好きな夫と付き合い始め、結婚したら2人で猫を迎えようと話していたんです」
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「そうして結婚後、夫の両親と2世帯同居することに。すでに先住の猫がいたので、形式上は猫と住む夢が叶いました。でも、私たちの居住エリアである2階にはたまに偵察に来るぐらいで、あまり猫と住んでいる感じは味わえず……。『やっぱり自分たちで世話することができる猫を迎えたいね』と話していました」
「しばらくしてコロナ禍になり在宅時間が増えたこと、先住猫がシニアになって目が見えなくなり、2階に来られなくなってしまったことなどが重なり、猫を迎え入れる計画を進めることにしたのです。『次に猫を迎えるときは保護猫を』と話していました。そこで里親になるための譲渡条件などを調べた上で、自宅近くの保護団体から譲り受けることを決めたのです」
ーー虎徹くんと出会ったときのことを教えてください。
「コロナ禍だったため、虎徹がいた保護猫施設では、あらかじめネットで気になる猫を何匹か予約し、お見合いするという形式が取られていました。実は、その予約の中に虎徹は含まれていませんでした。まだ生後2カ月に満たない小さな子で、お見合いの対象になっていなかったのです」
「私たちが予約した猫たちを見せてもらっていたとき、たまたま虎徹のミルクボランティアさんが施設に経過報告に訪れ、虎徹を連れてきていました。そして、『よかったらこの子も抱っこしてみますか?』と声をかけてくださったのです」
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「虎徹はとてもビビりで、ボランティアさんの半径30センチから離れようとせず、他の猫や人に一生懸命シャーッと威嚇していました。それなのに、抱っこした途端、ずっとゴロゴロと喉を鳴らしていて……そのギャップがたまらなく可愛く、私も夫も一瞬で虎徹に夢中になりました。もちろん顔の模様も含めてとても気に入り、『もうこの子しか考えられないね』と、すぐに心が決まったのです」
ーー施設の方の言葉にとても驚きました。どのような状況でのことだったのでしょうか。
「まだ譲渡のお見合い対象になっていない子だったので、『できればこの子に決めたいのですが、大丈夫ですか?』と聞きました。すると返ってきたのは『そんな変な柄の子じゃなく、もっとキレイなハチワレの子もいますよ〜?』という言葉で、最初は本当に耳を疑いました」
「確かに、もともと予約していた中にはきれいなハチワレの子もいたので、もしかしたら『あなたたちが選んでた子とは全然違うけど、本当に大丈夫?』とか『あとから気が変わったなんて言わないでね?』と、心配しての発言なのかなとも思ったんです。でも『この子がいいんです。決めました』と伝えたら、さらに『本当にいいんですか? もっと他にも可愛い子いますよ?』と言われて、『あ、この人は本気でこの子の模様が変だと思ってるんだな』と確信して、言葉を失いました」
「そのやり取りに気づいた施設の責任者の方とミルクボランティアさんがすぐにフォローしてくださって、『この子可愛いですよね、私もこのお顔大好きなんです!』『イタズラされても、この顔でじっと見つめられたら許しちゃうんですよ〜!』と笑って言ってくれました。夫も『可愛いですよね。気に入ったので、できればこの子を迎えたいんですが、月齢的にまだ早いようなら、大丈夫な月齢まで待ちますよ』と言って、その発言をしたスタッフさんとは離れて、他の方とお迎えに向けた話を進めました」
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ーー虎徹くんとの出会いは、必然だったのですね。どのような性格の猫ちゃんですか。
「虎徹は人見知りのビビりで、とにかく甘えん坊です。私と夫以外には心を許しておらず、普段から家にいる時間が長い義両親のことも、いまだに警戒しています。一度、私たちが2人で出かけた際、高速道路の渋滞に巻き込まれ、帰宅がごはんの時間を過ぎてしまったことがありました。そこで義母にごはんをお願いしたのですが、虎徹はまったく口をつけず、私たちが帰るまでずっと待っていたのです」
「帰宅後、急いでごはんを用意すると、にゃうにゃうと鳴きながら一心不乱に食べ始めて……。『もう絶対にこんな思いをさせないようにしよう』と心に誓いました。家にいるときは、私か夫のどちらかにベッタリで、いつもあとをついて回っています。ごはんのときは、撫でてもらいたいらしく、必ずどちらかを呼びに来ては、行くまで『ごは〜ん!』と鳴き続けます」
どんな模様も、どんな性格も——それは猫たちの魅力のひとつ。飼い主さんにとって、虎徹くんは世界で一番かわいい存在です。出会いの瞬間から始まったこの絆は、これからも変わることなく続いていくでしょう。
この投稿には、温かな反応や励ましの声が多く寄せられました。
「最高にかわいいです」
「めちゃんこかわいいのに……」
「そうそう、変な柄もカワイイのさ」
「猫自体がかわいさの化身なんだから、どんな柄だろうとかわいさは揺るぎない」
「猫の柄は変であればあるほどレアでいい。特別感が増すから」
「猫ってマジどんな模様でもチャームポイントになるよね」
「どの猫ちゃんも個性的なお顔でかわいい」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)