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明治天皇の玄孫(やしゃご)で作家の竹田恒泰氏(49)が30日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)に出演。京都市のインバウンド対策に疑問を投げかけた。
インバウンドを巡っては、バスの混雑、道路の渋滞、ゴミの散乱などオーバーツーリズムが問題となっている。京都市では来年3月から宿泊税の上限引き上げを決定。市民生活を圧迫するオーバーツーリズム対策を強化するほか、観光客と市民の安全安心を守るためとして、防災対策や道路整備などにも使途を広げる。
一方で、税収を道路整備などに充てる方針には、宿泊関係者から疑問の声も上がっている。
航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏は「地域住民の安心安全が、京都が一番守られていない」と指摘。「使い道を持続可能って言うのは、そこに使うんじゃなくて、今京都市民が困っているのはバスの混雑と渋滞。全力投球でそこに全部お金をかけないと」と京都市の現在の対応に疑問を投げかけ、「取るだけ取って、景観維持とか住民に関係ない将来を残していくとか、それはオーバーツーリズムが解消してからやるべき。お宿は実質値上げ。宿が一番かわいそうで、高くなった分をちゃんとやってくれるなら徴収してもいいが、やってくれないなら単なる値上げ。(宿泊関係者が)怒り心頭にもなる」と批判した。
外国人旅行者数を増やすインバウンドシフトを「すでに限界」として、反対の考えを示した竹田氏も「おそらく、京都市のもくろみは大失敗すると思う」と同調。
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続けて「世界中の観光都市がどうなったかというと、地域住民の住む場所なんてなくなっている。ベニスなんか観光客の行くような所に地域住民の生活なんか存在しない」と、10年前に新婚旅行で訪れたというイタリア・ベネチアを振り返りながら、「サン・マルコ広場でコーヒー1杯ずつとケーキ1個頼んだら、お会計1万5000円ですからね。こんなものは、地域住民があそこでお茶なんかまったく無理。そもそも人住んでない。ベニスってあれ全部、テーマパークなんです」
これに医師の丸田佳奈氏も「奥のほうに行くと、地域住民が非常に貧しい暮らしをしている。それがぱっと見は分からない」と観光都市の実情を明かすと、竹田氏は「元々あった地域の人の生活を守りながら、1円でも多くもうけようなんて無理。住民の生活を守ろうと思うなら、しっかり制限しないと」と訴えていた。
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