
「管理職」と聞くと、昇進・給与アップなど、キャリアの成功をイメージする方も多いのではないでしょうか。
【グラフ】管理職になる前後の「個人年収の変化」…変化額の中央値は100万円になっています
株式会社マイナビ運営の総合転職情報サイト『マイナビ転職』が実施した「管理職の悩みと実態調査」の結果によると、管理職になって良かったと感じる人は全体の約6割で、管理職になり金銭待遇が良くなった人は約8割にのぼりました。その一方で管理職になって「心身の健康が損なわれた」と回答した人も7割ほどいました。
調査は、20〜50代の現役の管理職(主任・プロジェクトリーダーを除く)800名を対象に、2024年9月20日〜9月26日の期間、インターネット上で実施されました。
「管理職になって良かったと感じるか?」という質問に対して、「はい(良かった)」と回答したのは、全体では60.8%でした。また、係長やチーム長では約半数(51.5%)でしたが、部長では74.6%、本部長では80.0%でした。調査した同社は「役職が上がるほど、『管理職になって良かった』と感じる人が多い傾向にあることがわかります」と述べています。
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「管理職になる前後の個人年収の変化」の質問では、「管理職になって年収が上がった」と回答したのは約8割(80.6%)でした。ただし、増額した金額は「1万円〜50万円」から「500万円以上」まで、かなり幅がありました。なお、変化額の中央値は100万円増となっています。
また、「管理職になって良かった」と感じている人と感じていない人の年収をみると「管理職になって良かった」人の年収中央値は700万円に対し、そうでない人は550万円となっており、明確な年収差があることがわかりました。このことから、調査した同社は「管理職への満足感に給与が影響している可能性がうかがえる」としています。
なお、管理職になってから「人生はどう変わったか」についてきいたところ、「仕事の比重が増えた(75.8%)」「心身の健康が損なわれた(68.9%)」という回答が上位となりました。そのほか、「プライベートや家族との時間を楽しめなくなった」「転職を考えるようになった」などの回答も見られ、調査した同社は「心身や私生活とのバランスに苦慮しながら管理職をまっとうしている人が少なからずいることがうかがえる」と分析しています。
最後に、「管理職としての悩み」について聞いたところ、「マネージャー業務の負荷が高い」(28.1%)が最多に。続いて「パワハラなど、ハラスメントと言われるのを避けたい」が27.0%、「部下が成長しない・成長が遅い」が24.0%となりました。調査した同社は「部下との関係性やその指導に苦労している様子がうかがえます」と述べています。
【出典】
▽株式会社マイナビ/<管理職の悩みと実態調査>
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