ハラスメントに寛容な企業体質は「日枝氏だけでなく、役職員全員の日々の言動から」フジ第三者委

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2025年03月31日 20:58  日刊スポーツ

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第三者委員会調査報告会見に臨むメンバーたち。前列左から主任調査担当弁護士の山口氏、渡辺氏、第三者委員会の五味委員、竹内委員長、山口委員、主任調査担当弁護士の小林氏、池永氏(撮影・小沢裕)

中居正広氏の女性トラブルに端を発した一連の報道を受け31日、フジテレビ(CX)と親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は第三者委員会の調査報告書を公表した。


400ページ弱におよぶ同報告書によると、取締役相談役退任を発表した日枝久氏の経営責任について、「日枝氏の影響力さえ排除すればコーポレートガバナンスが機能するかのような見方にはくみしない」とした。


「取締役会メンバー全員が、役員指名ガバナンスを含むコーポレートガバナンス機能の強化に使命感を持ち、不断の努力を続けていかない限り、コーポレートガバナンス機能の強化は図れないものと考える」とまとめた。


「日枝氏はフジテレビ、フジ・メディア・ホールディングスの代表取締役会長と代表取締役社長というトップ人事を決めていた」とし、「それよりも下層の人事は会長と社長が決めていたが、中には会長と社長が日枝氏にお伺いを立てている状況も見受けられた」と報告している。


日枝氏の経歴から「現在でも経営に強い影響力を及ぼしており、組織風土の醸成に与えた影響も大きいといえる」としつつも、「セクハラを中心とするハラスメントに寛容な企業体質は、日枝氏だけでなく、役職員全員の日々の言動から形成されたものである」とした。


また、「会長や社長の中には、社員からの信頼感が低いことを自覚し、自らの意思決定に日枝氏の権威を借用するために日枝氏にお伺いを立てた」とし、これを「あしき習慣」とした。「トップ人事を含む役員人事は本来取締役会による役員指名ガバナンス」とし、「取締役会がこうした機能を果たしてこなかったのは、日枝氏のみならず取締役会メンバー全員に経営責任が認められる」とした。

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