講座受講料の“最大80%”が支給!リスキリングをサポートする「教育訓練給付制度」を解説

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2025年03月31日 21:10  TOKYO FM +

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講座受講料の“最大80%”が支給!リスキリングをサポートする「教育訓練給付制度」を解説
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30〜7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

3月30日(日)の放送テーマは、「大人だって学びたい! リスキリングをサポートする教育訓練給付制度」。厚生労働省 雇用保険課の細川拓郎さんから、教育訓練給付制度について伺いました。


(左から)杉浦太陽、細川拓郎さん、村上佳菜子



◆リスキリングとスキルアップをサポートする制度

近年よく耳にする“リスキリング”。さまざまな意味で使われることの多い言葉ですが、「キャリアアップやキャリアチェンジのための学び直し」であったり、日本では「スキルアップのための学び」といった意味合いで使われることもあります。そんな、仕事のための新しい知識や技術を習得したい人に活用してもらいたいのが「教育訓練給付制度」です。

教育訓練給付制度は、働く方々の主体的なキャリアチェンジやスキルアップを支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了した方に対して、受講費用の一部が支給される制度です。働き方が大きく変化し、多様化してきた昨今、キャリアは会社から与えられるだけでなく、働く一人ひとりが自ら獲得していくことも重要という考えから設けられています。

◆最大80%が給付されるケースも

厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練は、TOEICや簿記検定、宅地建物取引士、電気工事士など資格取得のための講座から、専門学校や大学に学生として通い、資格や学位などを取得するものまで、その数は1万6,000ほどあり、なかにはオンラインや土日夜間開講など、働きながら受講できるものも多くあります。教育訓練講座検索システムでは、興味のある資格の講座を調べることができます。

教育訓練給付制度の給付率は、受講する教育訓練の種類によって給付率が変わります。この制度では教育訓練を「一般教育訓練」「特定一般教育訓練」「専門実践教育訓練」の3種類の分類で厚生労働大臣が指定しています。

・一般教育訓練
働く人の雇用の安定・就職の促進を支援する講座として指定されているもの(TOEIC、簿記検定、宅地建物取引士など)

・特定一般教育訓練
働く人の速やかな再就職および早期のキャリア形成を支援する講座として指定されているもの(大型自動車第一種・第二種免許など)

・専門実践教育訓練
働く人の中長期的なキャリア形成を支援する講座として指定されているもの(介護福祉士、看護師、保育士、調理師など)

一般教育訓練の給付率は受講費用の20%(上限10万円)、特定一般教育訓練の給付率は、昨年10月から10%アップし、最大で受講費用の50%(上限25万円)です。専門実践教育訓練の給付率も去年10月から10%アップし、最大で受講費用の80%(年間上限64万円)です。細川さんは「たとえば、専門実践教育訓練で修了までに3年を要する講座を受講する場合だと、3年で最大192万円が支給されます」と解説します。

◆“教育訓練給付制度”支給される対象は?

それでは、どのような人が教育訓練給付制度の支給対象になるのでしょうか?「大前提となるのは、訓練を開始した日に在職中で、雇用保険に加入している人。または、過去に雇用保険に加入していて、離職してから訓練開始まで1年以内の人です」と細川さん。

加入期間は原則3年以上が要件となっていますが、初めて教育訓練給付の支給を受ける人は、この要件が少し緩和されています。一般教育訓練と特定一般教育訓練の場合は1年以上、専門実践教育訓練の場合は2年以上の雇用保険に加入していれば対象となります。とはいえ、学生でなく、週に20時間以上働いている人は原則、雇用保険に加入しているので、働いている人の多くが当てはまります。

申請の手順は、受講する教育訓練の種類によって異なります。一般教育訓練の場合は、受講が修了した翌日から1ヵ月以内に住まいを管轄するハローワークで申請手続きをしてください。

特定一般教育訓練と専門実践教育訓練の場合は、講座を受講する前にハローワークなどに設置している「キャリア形成・リスキリング相談コーナー」で事前にキャリアコンサルティングを受け、希望するキャリアにあった講座を選択しましょう。その後、住まいを管轄するハローワークで雇用保険の加入期間などの受給資格を確認し、講座を受講してから申請手続きをしてください。なお、特定一般教育訓練は修了した翌日から1ヵ月以内、専門実践教育訓練は受講開始日から6ヵ月ごとに申請手続きが必要です。

どの教育訓練の場合も受講費用を先に自己負担するのは共通しています。一般教育訓練と特定一般教育訓練は、修了後に受講費の一部が雇用保険から支給されるのに対して、専門実践教育訓練は受講開始から6ヵ月ごとに申請して6ヵ月分ずつ支給を受け取れます。

◆退職者のリスキリングも支援

教育訓練給付制度では働きながら受講しやすい講座も指定されているため、在職中に制度を利用する人が多くなっています。実際、教育訓練給付制度を利用している8割は在職中です。また、自己都合で退職した人にとっても、教育訓練は有用なものとなります。

雇用保険に加入している人は、離職後にハローワークで手続きをすると失業給付を受給できます。一方で、自身の都合で退職した場合、ハローワークでの手続き後、最大3ヵ月間の「給付制限期間」を過ぎないと失業給付の支給を受けられません。しかし、今年4月1日からは、離職期間中や離職日前の1年以内に教育訓練を受講した場合、その給付制限が解除され、離職後、早期に失業給付の支給を受けられることになります。

最後に細川さんは「教育訓練給付制度が拡充されています。リスキリングでキャリアアップ、キャリアチェンジを目指す方は、まず教育訓練講座検索システムでどんな教育訓練があるのか、ご希望にあった講座を探してみてください」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「教育訓練給付制度」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は注目ポイントとして“リスキリングでキャリアUP キャリアChange”とスケッチブックに書きました。一方、杉浦は“学び直したい方は教育訓練給付制度”と注目ポイントを挙げ、「教育訓練給付制度について知りたい方は、厚生労働省のWebサイトをご覧ください。教育訓練給付制度のリーフレットもご覧いただけます!」とコメントしました。


(左から)杉浦太陽、村上佳菜子



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3月30日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年4月7日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30〜7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
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