
筆者は完全在宅で働いているため、自室で長時間パソコン作業をします。その際、感覚的に自室の「空気の悪さ」が気になることがよくあります。
それに対して「二酸化炭素濃度が高いのが原因では?」と長らく思っており、このたびついに「CO2測定器」を購入しました。ここではCO2測定器を数日間使ってみた感想をまとめます。使用機器は東亜産業の「CO2マネージャー」(TOA-CO2MG-001)です。
●「二酸化炭素のせいでは?」の疑いから東亜産業「CO2マネージャー」を購入
リモートワーク中に感じる“空気の悪さ”や眠気、集中力の低下は、本当に二酸化炭素濃度のせいなのか? それを確かめるために東亜産業のCO2マネージャーを購入しました。
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このCO2マネージャーは、空気中の二酸化炭素濃度をリアルタイムに計測して表示する機器です。数字を表示するだけでなく、換気するべきタイミングをカラー表示してくれるため、ぱっと見て“今”換気すべきかが分かります。
測定範囲は0ppm〜1500ppm。ちなみに、調べてみると屋外の二酸化炭素濃度は400ppm〜500ppmほどが普通のようです。CO2マネージャーのカラー表示は以下の通りになっています。
・0〜800ppm・・・緑
・801〜1200ppm・・・黄
・1201〜1500ppm・・・橙
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・1501ppm以上・・・赤
カラー表示が橙(オレンジ)になるとアラート音が鳴ります。アラート音はオフにすることも可能。筆者は音が鳴るのは嫌だったのでオフにしました。
カラー表示が橙になると換気する、とシンプルに考えることにします。ちなみに、デスクワークにおけるパフォーマンス維持のための二酸化炭素濃度については諸説あるようですが、ここでは神経質になりすぎずに、本製品の表示に従うことにします。
本製品では、温度と湿度も計測して表示することが可能。また日付や時刻も表示してくれるので、デスク上にあると便利です。
●デスク上で数日間、使ってみた
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CO2マネージャーをデスク上で数日間、使用してみました。ちなみに筆者の部屋は6畳ほどの1人部屋で、寝室と仕事場を兼ねています。また、マンションの外廊下に面した小さな窓が1つあり、そこから換気が可能ですが、基本的には閉め切っています。
さてCO2マネージャーを稼働させっぱなしにして数値を見てみると、確かに部屋を長時間閉め切って作業をしていると数値は上がりますし、窓を開けると下がるので、ある程度は正常に動作していると思います。
しかし、室内のドアを開け閉めする頻度などが関係しているのか、換気前後の数値の上昇/下降スピードにばらつきがあるため、「◯時間おきに◯分換気すればOK」という結論にはまだ至れないままでいます。
そのような中で、数値が比較的、安定していて分かりやすかったのが「起床時は二酸化炭素濃度が1200ppm前後になっている」ということ。これを受けて、起床後に窓を開けて500ppmくらいにまで数値を下げてから仕事を始める習慣がつきました。
また、もう1つ分かったのが、実際の二酸化炭素濃度と“体感”のものとでは、差があるということ。例えば仕事中に倦怠感や息苦しさを感じても、実際の数値は正常だったりすることも多いです。
そのようなときに改めてよく考えてみると、そもそもが寝不足であったり、外出する機会が極端に少なくて運動不足であったりと、思い当たる原因が他にあることも。このように、より正しい不調の原因に行きついて対処できるようになったので、二酸化炭素濃度を実際に測ってみて良かったなと思いました。
また逆に、集中しきっており調子が良いと感じているときに、二酸化炭素濃度が高くなっていることもあります。その際はすぐに窓を開けて作業に戻るのですが、気づかないまま続行していたら体調に影響したかもと思うと、CO2マネージャーがあって良かったと思います。
●粗悪品には注意
筆者が購入した東亜産業のCO2マネージャーは、ショッピングサイトでの実売価格が5000円前後のものです。さらに安い製品も少なくないようですが、中には二酸化炭素にそもそも反応しない粗悪品があるようなので注意が必要です。
検討する際は、信頼できそうなメーカーのものかどうか、チェックしてから購入することをおすすめします。