
駄菓子としておなじみの「ブラックサンダー」が発売30周年を迎えた。
手軽な価格と食べごたえが魅力で、有名人にファンも多い。体操の内村航平選手は北京オリンピックの際、好物で現地でも食べていると発言。今月帰国した大谷翔平投手の妻、真美子さんがドジャース夫人会に差し入れしたことも話題になった。日本に留まらず海外にまで人気が広がったブラックサンダーの30年の歴史について、販売する有楽製菓(東京都)の広報担当者に話を聞いた。
ーー発売当初のエピソードは?
担当者:1994年、当時有楽製菓の主力商品としてナッツとパフを組み合わせた「チョコナッツ3」が好評でした。
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その対極のコンセプトとして、食べごたえのあるチョコバーとして開発されたのが「ブラックサンダー」。しかし売上が良くなく、発売から1年で終売となりました。売上が低迷した理由のひとつとして、食感やおいしさにこだわった結果価格が30円で、チョコナッツ3は当時20円だったこともあり、当時の子どもにとっては手が出しづらい価格だったのでは、と考えています。
ーーそこから復活した理由は?
担当者:当時九州を担当していた弊社の営業マンが「九州のみなさんから売ってほしいという声が上がっているから売らせてほしい」と当時の専務(現会長)に何度も何度も話をし「そこまで言うなら残ってる材料の分だけ…」と再販が決まり、そこから30周年を迎えられるまで成長しました。声を上げてくださった方や、直談判した九州の営業マンがいなければ今のブラックサンダーは存在していませんでした。
ーー海外でも人気ですね
担当者:日本国内の需要が縮小していくことが想定されるため、海外での販売にも力を入れています。ブラックサンダーの「ザクザク感」と類似するチョコレート菓子は他国にはなかなかないので、海外の方にも受け入れられているのではないでしょうか。
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SNSでは「バレンタインデーに色んなチョコあげたけど結局ブラックサンダーが喜ばれる」「終売から復活した、縁起がいいお菓子」「学校の帰りに食べていたの思い出す」などの反響が見られた。なお、30周年記念キャンペーンサイトではコラボ情報なども発信中。九州の営業マンがいなければ絶滅していたブラックサンダー、感謝を込めて味わいたい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)
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