求人1.24倍、6カ月ぶり低下=失業率は改善―2月

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2025年04月01日 09:02  時事通信社

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時事通信社

 厚生労働省が1日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍と、前月比0.02ポイント低下した。低下は6カ月ぶり。企業の人手不足感は強いものの、物価高に伴うコスト増で求人を控える動きが目立った。一方、総務省が発表した2月の完全失業率(同)は前月比0.1ポイント低下の2.4%で、5カ月ぶりに改善した。

 有効求人倍率はハローワークで仕事を探す1人に対し何人分の求人があるかを示す。有効求人数は1.7%減の235万人、有効求職者数は0.5%減の190万人。求職者以上に求人が減り、倍率が低下した。

 新規の求人は製造業や宿泊・飲食サービス業など主要産業で軒並み減少した。その背景について、厚労省の担当者はトランプ米政権の関税政策などを念頭に、「内外経済の先行き不透明感を懸念する声が聞かれる」と説明した。

 完全失業率は、完全失業者数を労働力人口で割って算出。完全失業者数は前月から6万人減の168万人、就業者数は11万人減の6816万人だった。失業率が改善する一方、就業者数は5カ月ぶりに減少した。

 総務省は「雇用情勢は悪くないが、今後の就業者や失業者の動向を注視する必要がある」との見方を示した。 
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