手すりにさび、そばに粗大ゴミ? 京都府備蓄倉庫、災害で被害の恐れ

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2025年04月01日 11:31  毎日新聞

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府が災害用備蓄倉庫としている旧病院職員寮。築50年以上がたち、建物の外側には植物も絡みついている=京都市左京区で2025年3月31日、久保聡撮影

 古びた建物の外壁は黒ずみ、植物が絡みついている。階段の手すりはさび付き、そばには粗大ゴミのような物が置かれたまま――。住宅や中学校がある文教地区に建つ老朽化した建物は、京都府の災害用備蓄倉庫だ。築50年以上が経過し、府包括外部監査は3月26日に公表した報告書で「地震などの災害の際には建物自体が被害を受ける恐れがある」と防災、機能面で問題視した。


 建物は、旧洛東病院の職員寮として1972年に築造された。2005年に病院は閉院。府は寮だった建物を14年度から災害用備蓄倉庫として使っている。維持管理費も必要で、23年度は約250万円を要した。


 建物内には飲料水(500ミリリットル、24本入り)が460箱、毛布が約5万枚保管されているが、寮の建物だったため多くの部屋に分割して保管。包括外部監査は「災害発生時に必要となった際には、搬出にかなりの時間を要するのではないか」と指摘し、湿気などの環境面も考慮し「物資の搬出入や保管といった面から適していない」とも断じた。


 さらに建物を「異様な外観となっている」とし、近隣の治安・防犯上の観点から「問題がある」と指摘。「まずは建物の解体撤去の検討」を求めた。


 府の担当課は「(建物や備蓄物資を)どうしていくか、検討していくことになる」としている。【久保聡】



このニュースに関するつぶやき

  • 倉庫としては不向きな建物やし解体して建て直す方が無難やと思います。イザと云う時建物自体潰れる可能性あるし無事でもあの階段の昇り降りはきついやろな
    • イイネ!1
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