“PS5風”のデザインが魅力の外付けストレージ「Seagate Game Drive for PS5 External SSD」を試す

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2025年04月01日 17:31  ITmedia PC USER

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「Seagate Game Drive for PS5 External SSD」とゲーム機

 ストレージ容量の大きなデバイスは、スマートフォンであれPCであれ、本体価格がぐんと跳ね上がる。複数のデバイスを所有していると、購入時の出費が厳しくなるし、必要なデータをどのデバイスに保存したか分からなくなるという不自由を筆者は実感している。


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 とはいえ、クラウドストレージにも課題はある。大容量プランを契約すると固定費が増えてしまうし、さらにファイルのダウンロードなど使い勝手がネット接続の品質に左右されてイライラすることも多い。


 その両方の課題を解決する手段の1つが、USBで接続できる外付けストレージを使うことだ。特に電源を別途用意する必要がないポータブルタイプで、データの読み書きが速いSSDならさらに良い。


 日本シーゲートの「Seagate Game Drive for PS5 External SSD」(以下、External SSD)は、まさにそのようなアイテムだ。2TBモデルの実機(STMH2000300)を試す機会を得たので、その実力や便利さを検証したい。


●2TBのデータが手の中にすっぽり収まる小型ボディー 


 External SSDは、実測で55.5(幅)×104.2(奥行き)×11(高さ)mm、重さが69gと、ほぼ手のひらに収まるサイズのポータブルSSDだ。


 「for PS5」と名称にあるように、PlayStation 5とPlayStation 4の公式ライセンス製品で、どちらにもシームレスに接続できる専用ファームウェアを内蔵している。


 では、WindowsやmacOSで使えないのかというとそんなことはなく、幅広い製品で外付けSSDとして使える。


 商品パッケージにはSSD本体の他、USB Type-C to USB Type-Cケーブルと、USB Standard-A to USB Type-Cケーブルが付属する。


 本体はPlayStation 5にマッチするホワイト(実際の色味はライトグレー)で、上部にPlayStationのロゴ、下部にはSeagateのロゴが印字されている。本体下部に搭載する青色LEDも、PlayStation 5の世界観にマッチするだろう。


 デバイスとの接続はUSB Type-C端子を通じて行う。端子、通知LEDは上側面にある。


 それでは早速接続して性能を検証してみよう。


●データ転送速度ベンチマークテストの結果は?


 検証に使ったのは以下のモデルだ。


・One-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」(AMD Ryzen 7 8840U、メモリ32GB、USB4端子)


・MSI「Claw A1M」(Intel Core Ultra 5 135H、メモリ16GB、Thunderbolt 4端子)


・Apple「MacBook Pro 13-inch 2020(Intel Core i7 2.3GHz、メモリ16GB、Thunderbolt 3端子)


ONEXPLAYER X1 Mini


 Windowsを搭載したポータブルゲーミングPCのOne-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」で試したベンチマークテストでは、おなじみの「CrystalDiskMark 8.0.6x64」(ひよひよ氏作)を計測ソフトとして利用した。


 平均の書き込み速度は毎秒997.32MB、読み出し速度は毎秒996.68MBで、最大の書き込み速度は毎秒999.3MB、読み出し速度は毎秒996.91MBであった。書き込み/読み出しともに、安定して高いデータ転送速度を保っている印象だ。


MSI Claw A1M


 MSI Claw M1Aの下位モデル(Claw-A1M-003JP)は、Intel Core Ultra 5 135Hを採用したWindows搭載のポータブルゲーミングPCだ。Thunderbolt 4端子に接続し、CrystalDiskMark 8.0.6x64で5回計測したところ、平均書き込み速度は毎秒1052.18MB、平均読み出し速度は毎秒1021.18MBであった。なお、最大の書き込み速度は毎秒1052.5MB、読み出し速度は毎秒1021.31MBだった。


MacBook Pro 13-inch 2020


 筆者が愛用しているMacBook Pro 13-inch(2020年発売)にはThunderbolt 3端子があるので、端子の規格がボトルネックになるということはない。計測ツールは「Blackmagic Disk Speed Test」を利用した。


 5回ベンチマークテストを行った結果、平均の書き込み速度は毎秒878.44MB、平均読み出し速度は毎秒821.86MBだった。最大では書き込みが毎秒883.3MB、読み出しが毎秒826.8MBという結果になった。


●ストレスのない使い心地


 では、External SSDの実用面はどうだろうか。


 筆者の場合、1枚の写真が1.6MBから2.4MB程度の写真を扱ったり、1分程度の動画を編集したりすることがある。写真編集を想定し、500MBほどの写真をOne-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」からExternal SSDへコピーするのにかかった時間や、コピーした写真を編集する際に遅延が生じないかどうかを試してみた。


 合計500MB程度になるよう写真をフォルダにまとめておき、External SSD内へコピーしたところ、実際に掛かった時間は6.07秒であった。


 また、External SSDから16枚ほど写真を選んで画像編集ソフトで“連結”し、約57MBになった写真ファイルを編集して保存するという作業をしたところ、どちらもフリーズしたり、処理に待たされたりといったことはなかった。


 PCのローカルストレージに保存されているデータを編集するのと変わらない速度で作業できることが分かったので、SDメモリーカードの写真データをPCではなく直接External SSDに移動して、そこから編集する方法もありだろう。


 USB Type-Cを搭載したiPhone/iPadやAndroidスマートフォンでもつなぐだけですぐに使えるので、容量を圧迫している動画データや録音データ、写真などを簡単に移動できる。External SSDには1TBまたは2TBの容量ラインアップがあるので一元管理もしやすいだろう。


●ゲームのファイル置き場としては?


 PlayStation 5やPlayStation 4にダウンロードしたゲーム本体のデータをExternal SSDに保存することも可能だ。筆者はPlayStationシリーズを持っていないが、ポータブルゲーミングPCなら手元にある。


 そこで、Windows 11にインストールしたゲームクライアント「Steam」を使って、ゲーム本体をExternal SSDに保存する方法を最後に紹介したい。


 External SSDとPCを接続したらSteamを立ち上げて、左上にある「Steam」をクリックしてから「設定」を選ぶ。


 タブリストから「ストレージ」を選び、ストレージリスト「Windows(C:)」の右にある矢印から「ドライブを追加」を選ぶ。


 「新しいSteamライブラリフォルダーを追加」ダイアログが表示されるので、External SSD(ここではローカルドライブ(D:)と表示)を選んで「追加」ボタンをクリックする。


 これで、External SSDをゲームのダウンロード先に追加できる。


 既に複数のゲームをPCにダウンロード済みであれば、ゲームのプロパティから「コンテンツを移動」で移動させることも可能だ。


 なお、SteamDeckでも同様の方法で外付けSSDをダウンロード先に設定できる。ただし、フォーマットはNTFSである必要があるため、exFATのExternal SSDでは再フォーマットが必要になるので注意が必要だ。


 実際にゲーム本体をExternal SSDに移動させた状態でSteamのゲームをプレイしてみたが、起動時にもたつくことはなく、プレイ自体も問題なく行えた。


 ゲームはもちろん、常に持ち歩けるデータストレージとしても使い勝手が良い上に、PlayStationロゴの安心感もあるので、ストレージに課題を抱えているのであれば、チェックしてみるのはどうだろうか。



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