名古屋鉄道(名古屋市)は4月から、育児・介護休業法の改正に合わせ、介護と仕事の両立支援制度を強化する。人事部の岩田幹氏によると、名古屋鉄道の従業員は50歳以上が過半数を占める。そのため、介護と仕事の両立が会社全体の課題となっており、今回の両立支援制度の強化に至ったという。
介護休業は、法定水準では93日で無給となるが、名古屋鉄道では5年間まで期間を延長。加えて、1年間は月給の半分相当を支援金として支給する。制度の策定に際し、同社は名古屋市社会福祉協議会へのヒアリングを実施。「ヒアリングのなかで『在宅介護期間は概ね5年程度である』というアドバイスをいただき、介護休業期間を5年間としました」(岩田氏)
介護短日数勤務は期間制限なく認め、介護に関わる手当として扶養する被介護者1人につき月3万円を支給する。岩田氏は「実際の介護では、介護保険制度だけでは費用負担がまかなえない現状があります。手当を支給することで、会社が費用の一部を支援するイメージです」と説明する。
介護休暇は被介護者1人で年間12日、2人以上の場合24日(法定水準では被介護者1人で年間5日、2人以上の場合10日)を付与する。従業員からの「介護休業や介護短日数勤務という長期間の制度だけでなく、月1回程度は介護にかかわる休暇が取得できるといい」という声を受けて導入したそうだ。
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今回の制度の拡充について、社内からは好意的な声が多いという。会社から支給する金銭的な手当について、岩田氏は「コストではなく、当社の従業員が安心して働くために必要な投資です」と説明する。
2024年度中に、介護が理由で名古屋鉄道を退職した人数は5人だった。その一方で、介護を行っていることを会社に告げていない「隠れ介護者」も相当数存在するという。岩田氏は「介護の状況は、人によってさまざまです。色々なケースに対応できる支援制度を推進していくことで、『介護離職ゼロ』を目指します」と話した。
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