「“ギャル男”を広めることは社会貢献」SNSで話題のギャル男がSNSで発信する意外なワケ

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2025年04月02日 09:11  日刊SPA!

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HIDEOMI
平成ギャルがトレンドになっている昨今。見た目だけではなく精神性にも注目が集まり、ポジティブに自分らしさを貫くマインドが支持されているという。それに続くように、沸々と話題になっているのが“ギャル男”の再来である。
その中心となっているのが、HIDEOMIさん、misakiさん、kosukeさんが立ち上げたギャル男文化の復興を目的としたサークル「Lancer Noise Eldrago」(以下・LANDORA/旧チョベリグ)だ。彼らはギャル男ファッションやヘアセット、パラパラなどのダンス動画を発信しており、渋谷に出現した際には、SNSでは「センター街にギャル男がいる!」と噂になっている。

今回登場するのは、メンバーのひとりであるHIDEOMIさん(年齢非公開)。なぜLANDORAは生まれたのか、彼らにとってギャル男とは何なのか。

◆ギャル男になったきっかけはホスト。GLAYを参考にしていた時期も

HIDEOMIさんがギャル男に目覚めたのは、仕事を通じて30代〜40代のホストと出会ったことがきっかけだった。

「みんな超かっこよくて。で、この人たちの卒アルを見たら全員ギャル男だったんですよ!あ、俺もこうなりたいと思って。前からチャラチャラはしてたんですけど、もっとガチでやろうって。それで、カラコン入れたらかっけえっしょ!メンズメイクしちゃお!とか色々やって出来上がったのがこれで。ここ半年ぐらいのことですね」

HIDEOMIさんはフリマアプリで雑誌『MEN’S KNUCKLE』『men’s egg』を探し回り“平成ギャル男”を研究。ほかにもヴィジュアル系バンドのCDジャケットなども参考にしていたそう。

「GLAYとかを参考にしていた時期もありました。昔の雑誌を見て、それを真似しようと髪の毛をいじくってみたりとか。でも今は『men’s egg』モデルだった引地(敬澄)くんが好きですね!」

◆動画は100万再生超え。ギャル男仲間でサークル「チョベリグ」結成へ

去年からはSNSでの発信も始めた。すると美容師でもあるmisakiさんからカットモデルの誘いが。二人は会うなりすぐ意気投合。ギャル男仲間となった。

その後、kosukeさんもmisakiさんのカットモデルに。それからmisakiさんの提案で、3人で集まることになった。ギャル男話で盛り上がれることなんてなかなかない。話は尽きなかった。

ある日、3人は渋谷に集まり撮影会を実施。試しにそれをSNSに投稿してみたところ、すぐに100万再生を突破した。平成が来る、ギャル男の時代が来る、そう予感したという。

「一気に認知されてこれやばいわみたいな。じゃあやるしかねえ、一発やろうってことでサークル『チョベリグ』(現LANDORA)が始まりました」

◆HIDEOMIさんの声かけで目覚める人も

3人は令和の時代にギャル男ブームを巻き起こすべく、日頃から作戦を練っている。この日の取材の前日にも3時間も電話していたとか。

「次はこういう撮影したいよねとか、ここでこういうの撮りたいよねとか、共有しまくってます。3人とも超うるさいし、アホそうなのにめっちゃ賢いんですよ」

DJイベントも定期的に開催している。平成ソングが大音量で流れる中で、バーベキューとパラパラを楽しむというもの。HIDEOMIさんは楽しそうにこう語る。

「音楽をかけて踊るだけだとよくあるけど、そこにバーベキューを足したら新しいんじゃねってなって。はじめはビルの屋上を借りてやりました。でもそれだと苦情はくるわ、雨が降ったら中止だわで、大変すぎて。新宿に室内でやれそうなところがあるみたいなんで、今年からはそこでやることにしました。俺たち成長したなあって思います(笑)」

チャラそうな男性たちをギャル男の世界へ誘ってみることもある。彼らになぜギャル男にならないのかと聞くと、「ヘアセットの仕方がわからないから」と返ってくることが多いという。

ならば自分がヘアメイクをやればいいと、最近ではHIDEOMIさんが彼らにヘアメイクを施し、みんなで渋谷に出かけることも。それを機にギャル男に目覚める人もいるらしい。

そこでこんなイベントも考えているようだ。

「男はヘアメイクの仕方がわからない人が多いんです。だから次のイベントでは、椅子とVO5(ヘアスプレー)とアイロンを持って行こうと思ってます。男子の髪の毛をがっしゃがしゃやろうと思って(笑)。超ストレートヘアだった子が、会場から出てくると超盛り髪みたいな。それでそこでかかってるBGMが全部平成なんですよ!?そんな最高な空間、令和にないだろって」

◆ギャル男スタイルは無敵になれる

にしても、“平成”や“ギャル男”を広めたいというその熱意はどこからくるのだろうか。筆者が不思議に思っていると、HIDEOMIさんはこう続けた。

「ギャルやギャル男を広めることは、社会貢献なんですよ。最近はぴえんの子とかいるじゃないですか。私は死ぬんだみたいな。ってことは、もうすでにどん底なわけじゃないですか。そこから下に行ってどうするのって思うんですよ。だったらみんなで楽しいと思えるものを作ろうよって。みんなを明るくできるところにギャル男の魅力ってあると思います。俺もギャル男になってからいい意味で性格変わりましたから。だから俺たちが広めていければ、人の温かさが戻ってくるんじゃないかなって思います」

実際にLANDORAの活動によって、自信を持ち始めている人もいるようだ。

「この間の撮影でみんなに『COCOLULU』を着せたんですよ。そしたらその中のひとりが『やばい、今日渋谷がきれいに見える』って言うんです(笑)。この街の中で自分が一番目立ってる、自分が輝いてるから景色がきれいに見えるって。ギャルやギャル男の格好をやってると無敵になれるんですよね」

そう話すHIDEOMIさんの目はキラキラしていた。そして、ギャル男文化復興への意気込みをこう語る。

「敵がいればもう越すだけなので。上にいる人間に追いつこうじゃなくて、抜かすしかない。立ち止まればどんどん下に行っちゃう。だから走れるときに走ろうってみんなで駆け上がってますよ。俺もmisakiさんもkosukeさんも負けず嫌いなんで。そしたらもう誰かしら壊れるまでは止まれません」

LANDORAの勢いはとどまることを知らない。一時期は絶滅危惧種とまで言われていたギャル男だが、再び渋谷にあの平成ファッションが溢れかえるときがくるかもしれない。HIDEOMIさんの話を聞いていると、その波が近づいているような気がした。

<取材・文/奈都樹、撮影/長谷英史>

―[“ギャル”のその後]―

【奈都樹】
1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターに。『リアルサウンド』『日刊サイゾー』などで執筆。またnoteでは、クォーターライフクライシスの渦中にいる20代の声を集めたインタビューサイト『小さな生活の声』を運営している。

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