中居正広氏の女性トラブルに端を発した一連の報道を受け3月31日、第三者委員会の調査報告書が、フジ・メディア・ホールディングスの公式サイトで公表された。
同委員会はフジテレビがなぜ判断を誤り、対応が後手後手になってしまったかを全394ページの調査報告書の中で論じている。リスク対応における問題点の1つとなったのが「原局主義」だったと指摘した。同社内では問題の発生している現場の部局を指して「原局」と呼んでいたといい、調査報告書の中に「原局主義」という単語が8回も登場する。
同委員会は今回の騒動をめぐり、内部統制上の不備があったとし「過去の重大なリスク事象を総括的に理解できていない」と指摘した。その上で、テラスハウス問題や旧ジャニーズ事務所問題等の重大な人権侵害リスクの事象を経験しているにもかかわらず、過去の各事象を関連させることなくそれぞれ別個の事象と捉えていたとした。そして「人権関連リスクを経営上の最重要課題の1つに位置づけて優先度高く取り組むに至らなかったと言わざるを得ない」と記述した。
また、同委員会は同社が職場環境アンケートやリスクチェックシートを用いて、各部局が抱えるリスクの把握に努めていたことは認めた上で「他方、そこで認識されたリスクへ対応が各原局任せとなっており、リスク管理を所管するコンプライアンス推進室による指導やモニタリングといった統合的な管理は行われていなかった点は課題」とし、「原局主義」を指摘している。さらに取締役会、社外役員に情報を共有しない企業風土もあると指摘した。
そして「その背景として、部局間で慣行等の違いがあることは理解できるものの、たとえばハラスメントはどの組織でも起こり得るリスクであり、部局ごとの慣行の違いが統合管理を妨げる理由になるものではない。この点については、改善に向けた取り組みが検討され、着手しているものもあるとのことであり、継続的な改善、強化が望まれる」と期待した。
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「原局主義」をめぐっては、弁護士で中央大学法科大学院の野村修也教授(62)が先月31日放送の同局系「イット!」(月〜金曜午後3時45分)で言及していた。野村氏は調査結果を受け「客観的に見ると、港(前)社長を囲んでいる本当に少人数の人たちで決めるという形になっていて。本来、社のガバナンスメカニズムからいけば、コンプライアンスの部署とかにキチッと相談をして客観的に進める必要があった。そういうことが全くできてない」とした。
続けて調査報告書内の一単語に着目。「『原局主義』という言葉が報告書に出てくるんですけど、現場の判断ですべてが決まっていくという。そういう会社の社風みたいなものが、今回の大きな判断ミスにもつながってるんじゃないかと指摘されている」と語った。
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