中居正広氏とフジテレビを巡る問題を受け、3月31日に第三者委員会が調査の報告を実施した。
報告書によると、中居氏と元フジテレビ女性アナウンサーとの間でトラブル(業務の延長線上の性暴力)があった後、中居氏はこの問題に関わったフジテレビ社員(元編成部長)に対し、「見たら削除して」とやりとりの記録の削除を指示し、元編成部長によってそのデータが削除されていたことが判明。
Xでは、やりとりをどう復元したのか、という点に注目が集まっている。復元を試みたのは、foxcale(フォックスケイル)という企業だ。
例えば、スマートフォンの場合は、アプリやサービスごとにデータを削除する方法が異なる他、デバイスそのものをリセット(工場出荷時の状態に)すれば、端末内のアプリ(の一部)を含め削除できるが、Xには「外部の機関が復元できるのか?」との疑問が上がっている。
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ちなみに、LINEではテキストメッセージやスタンプ、画像、動画、URLなどを誤って送信してしまっても、24時間以内であればメッセージを取り消すことができる。
●Excelやキーワードによる絞り込みで調査
foxcaleでは、フジテレビ役職員に貸与されたスマートフォンやPCだけでなく、一部対象者については本人の同意を得た上で個人利用のスマートフォンも保全。PCのデータと同期されていたOneDriveのデータ、Outlookのメールやスケジュール、Microsoft Teamsのデータも保全対象とした。
メールやドキュメントのデータについては、専用ソフトウェアを利用してデータベース化し、第三者委員会が設定したキーワードによる絞り込みを行い、11万7425件を調査した。
モバイルデバイスのデータについては、チャットとメールを抽出し、Excelシートにコピーして記録を残した上で、先と同様にキーワードで絞り込み、チャットデータ10万3610件、メールデータ4493件の合計10万8103件をレビューした。
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●電子データの一部が意図的に削除されていた
さらに、「調査の過程で調査対象者の一部が本件調査に際し、電子データの一部を意図的に削除したと供述した」ことが判明し、これらの復元もfoxcaleが試み、削除が疑われる電子データについて調べた。
この供述を受け、調査対象となったのは、「モバイルデバイス内の電子データのうち、中居氏が主に使用していたショートメール(SMS)、社内外のコミュニケーションで多用されている個人利用のLINE、社内のコミュニケーションツールとして使用されるMicrosoft Teamsの3種類」だ。
foxcaleは、モバイルデバイスから保全されたチャットデータの中で削除されたショートメールやLINEのデータの復元を試みたものの、「一部のLINEデータは完全には復元できず、可読性のないチャットも存在した」と説明。Microsoft Teamsの削除データについては、「Microsoft Purviewを通じて削除済みデータも含めて保全されており、これらが本件調査を意図的に妨げる目的で削除されたかどうかを検討した」としている。
●調査依頼先のfoxcaleとは? デジタル・フォレンジック調査とは?
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foxcaleが今回復元に用いたのは、デジタル・フォレンジックという調査手法。情報セキュリティ領域における高度な科学的手法で、スマートフォンやPCなどの端末やネットワークシステムから電子的証拠を収集、保存、解析する調査手法を指す。例えば、調査対象者が非協力的であるなど「非常に困難なシナリオでの保全を想定し、トレーニングを実施している」とも同社では説明している。
デジタル・フォレンジック調査では、「高度な技術と法的な理解が求められる」ことから、「専門的な知識を有する経験豊富な調査チームの協力が不可欠」という。foxcaleでは、専門的な知識を持ったエンジニアや、経験豊富な調査担当者をメンバーに加えた専門家チームで、「質の高い調査サービスを提供する」としている。
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