滋賀の冷凍庫遺体遺棄　堺市で死亡の夫婦遺書から容疑者らの関与浮上

　女性とみられる遺体を自宅の冷凍庫に入れて放置したとして、滋賀県警は3日、滋賀県長浜市四ツ塚町の無職、岩瀬浩一郎容疑者（72）ら男性3人を死体遺棄の疑いで逮捕した。遺体の身元は分かっておらず、県警が特定を急いでいる。

　他に逮捕されたのは、岩瀬容疑者と同居する息子で長浜簡易裁判所事務官の龍彦（49）と、親族で堺市東区のアルバイト清掃員、野中秀紀（62）両容疑者。県警は3人の認否を明らかにしていない。

　3人は共謀して2日までの間に、女性とみられる遺体を岩瀬容疑者の自宅に置かれた冷凍庫に放置して遺棄した疑いが持たれている。

　県警長浜署などによると、遺体は衣服を身につけており、冷凍庫の中で体を折り曲げるようにして凍った状態で発見された。目立った外傷は確認されておらず、署は司法解剖で死因や死亡した時期を調べる。

　捜査関係者によると、1日夜に堺市内の住宅で50代と70代の夫婦が死亡しているのが見つかった。自殺とみられ、残された遺書に容疑者らが遺棄に関与したことをほのめかす記述があったという。夫婦は遺棄に関与していないとみられる。大阪府警から情報提供を受けた県警が捜査していた。

　近所に住む70代の男性は「岩瀬容疑者ら親子が自転車で外出する姿を見たことはあるが、特に変わった様子はなかった。2人ともおとなしい感じで、家から遺体が見つかるなんて信じられない」と驚いた様子だった。【長谷川隆広、礒野健一、露木陽介、松原隼斗】