JR西日本、コスモエコパワー中紀ウィンドファームを活用したバーチャルPPAを締結

コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモエコパワーは3月24日、西日本旅客鉄道(JR西日本)とバーチャルPPA(発電量に応じた環境価値のみを直接購入する契約)を締結した。JR西日本で初の取り組みだ。


○■年間17,000t(約7,000世帯分)のCO2排出量を削減できる見込み



コーポレートPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)は、需要家が発電事業者から直接再生可能エネルギーを購入する契約形態。バーチャルPPAとは需要家が自らの敷地外に設置された再生可能エネルギー発電所から、物理的な電力ではなく、その環境価値のみを調達する契約形態だ。



従来のFIP制度におけるPPAは、2022年以降に運転開始となった発電所に限定して直接取引が認められていたが、2025年4月の制度変更で運転開始時期の制限が撤廃されたことにより、2021年4月に運転を開始した中紀ウィンドファーム(コスモエコパワーが運営)を利用した同PPAの締結が実現した。

これによりJR西日本は、中紀ウィンドファームから、発電に伴い生み出される年間約4,000万kWh分の環境価値を非化石証書として16年間にわたり受け取り、年間17,000t(約7,000世帯分)のCO2排出量を削減できる見込みとなる。



両社は2024年8月に再生可能エネルギー電力のさらなる拡大に関する協議を進めていくための基本合意書を締結しており、同件に留まらず今後もカーボンニュートラル社会の実現に向け、互いの取り組みを加速していく。


○■発電所概要



発電所の名称：中紀ウィンドファーム

所在地：和歌山県広川町、日高川町、有田川町にかかる白馬山脈尾根部

設備能力：48,300kW（エボル）