
採用面接でデリカシーのない質問をされたら耳を疑う。東京都の40代女性(事務・管理/年収600万円)は、20年ほど前の就職氷河期のことを振り返った。
「子供の頃から夢だったマスコミ系の企業が軒並み募集を見合わせており面接にすら辿り着けずに途方に暮れていたとき」
という時期のことだった。大学主催の就職説明会で製薬会社で働くMRの女性の説明を聞く機会があった。MR職とは、医療関係者に自社製品の情報を提供し現場に採用してもらうことを主とする職種だ。
当時、この職種には興味がなかったものの、説明していた女性の人柄や仕事へのやりがいを熱心に語る姿を見て、志望度が高まりエントリーシートを提出した。無事、ESも通り面接を迎えたのだが、想定外の事が起きたのだった。(文:長田コウ)
「この業界、5年はやってもらわないと人件費ペイできないんだよ!」
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面接には、説明をしてくれた女性とその上司と見られる男性が現れた。男性社員は履歴書を見るや否や、信じられない質問をしてきたのだ。
「あ、一浪なんだぁ…」
「彼氏いるの?」
「結婚とか考えている?」
「今では考えられないような質問を矢継ぎ早にたたみかけて」きたため、女性は動揺しただろう。
「突然かつプライバシーに踏み込んだ質問に面喰いながらウソをつくわけにもいかず『えーっと……将来の事は分かりませんけど、結婚はチャンスがあれば、くらいで今は考えていません!』と苦笑いで答えるのが精一杯」
この返答に対し、男性社員は苛立った様子で、こう返してきた。
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「あのさぁ……この業界、5年はやってもらわないと人件費ペイできないんだよね? 今、一浪で23。5年働いたら適齢期、結婚してやめられたら困るんだよ!」
脅しに近いような圧だったという。一浪を責めてくるものの現役生とは1年しか変わらないのに……と理不尽さを感じていると、予想外の展開に。
「大の大人の男性からの理不尽な言い様に困惑し回答に詰まっていたところ『もういいよ、はい、お疲れ様―』と(言われて)席を立って退室してしまいました」
「もう少し業界研究とか面接の練習をした方が良いかもしれませんね」
こうしてあっけなく面接は打ち切られた。志望するきっかけにもなった女性社員がせめてもの慰めや謝罪の言葉をかけてくれると思いきや、
「もう少し業界研究とか面接の練習をした方が良いかもしれませんね」
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と言い、立ち去ってしまった。未熟な学生に冷静にアドバイスしてくれたとも言えそうだが、これらの対応は女性にとって心外極まりないものだった。
「圧迫面接など普通に行われていた時代ですので彼らは今ではなんとも思っておらず私のことなど無能な志願者として忘れ去っているかもしれません」
「私を心無い発言で傷つけた男性も、説明会では調子のいいことを言っておいて目の前の上司の暴走に同調して事なきを得ようとした女性も、20年たった今でも許していません」
最近は、その会社を思い出す場面があったそう。それは、ニュースで「コロナ禍やITの発達で将来MRという職業はなくなるかもしれない」と聞いたときだった。最後に、
「ざまあみろ!天罰だ!と思っているちょっと性悪な3児の40代ワーママです(笑)」
と冗談めかして投稿を結んでいる。
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