【競馬予想】ドバイワールドカップデー、馬券的な妙味は外国馬にあり!? 豪華日本勢を脅かす強力なライバル

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2025年04月04日 18:10  webスポルティーバ

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 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ・メイダン競馬場で開催されるドバイワールドカップデー(現地4月5日)。世界中が関心を寄せる競馬の祭典で、5つのGIを含めて全9重賞が一夜にして行なわれる。

 このうち、GIドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200m)、GIドバイターフ(芝1800m)、GIドバイシーマクラシック(芝2410m)、そしてメインのGIドバイワールドカップ(ダート2000m)の4競走は、日本でも馬券が発売される。

 いずれのレースにおいても有力な日本調教馬が出走予定だが、とりわけ注目はドバイターフ、ドバイシーマクラシック、ドバイワールドカップの3競走だ。

 ドバイターフには、リバティアイランド(牝5歳)、ソウルラッシュ(牡7歳)、ブレイディヴェーグ(牝5歳)、メイショウタバル(牡4歳)が、ドバイシーマクラシックにはシンエンペラー(牡4歳)、ドゥレッツァ(牡5歳)、ダノンデサイル(牡4歳)、チェルヴィニア(牝4歳)が、そしてドバイワールドカップには世界ナンバーワンホースのフォーエバーヤング(牡4歳)をはじめ、ウシュバテソーロ(牡8歳)、ウィルソンテソーロ(牡6歳)、ラムジェット(牡4歳)らが出走。勝ち負けが期待される豪華メンバーが集結し、それぞれのレースで日本調教馬の戴冠が期待されている。

 しかし、海外勢も日本調教馬にヒケを取らないほど、ハイレベルな面々が各レースに顔をそろえた。馬券的なことを考えれば、人気の日本勢よりも、そんな海外勢のほうにこそ妙味があったりする。そこで、ここでは日本調教馬の強力なライバルとなり得る外国馬をピックアップしていきたい。

 まずはドバイターフ。完全復活への期待が高まるリバティアイランドらの前に立ちはだかるのは、香港の歴史的名馬ロマンチックウォリアー(せん7歳)だ。

 前走のGIサウジカップ(2月22日/キングアブドゥルアジーズ・ダート1800m)で2着惜敗。連勝は8でストップしたものの、初ダートという一戦ながら、フォーエバーヤングと熾烈なマッチレースを演じ、あらためて怪物ぶりを強調した。

 管理するダニー・シャム調教師も、「前走はフォーエバーヤングが強すぎて、心が折れたよ......」とサウジカップの激戦を振り返ったが、「うちの馬が強いところも証明できた」と胸を張った。そして、今回の一戦に向けても力強くこう語る。

「(前走後)さすがに少し疲れが見られたけれども、しっかりリカバーできて、今は万全だよ」

 このあとは、11月まで休養に入る予定。ここへ全力投球の調整ができたことは間違いない。年明けには、今回と同じコースで行なわれたGIジェベルハッタ(1月24日/メイダン・芝1800m)でコースレコードをマークして圧勝。適性舞台に戻って、凡走する要素を探すのが難しいぐらいだ。

 さらにもう1頭、気になる馬がいる。昨年の覇者、フランスのファクトゥールシュヴァル(せん6歳)だ。

 昨年のこのレースを勝ったあとは、欧州で3戦、中東で2戦して勝利を挙げられていないが、中東の2戦はいずれも未経験だったダート戦。欧州でも大負けはしておらず、決して衰えは感じない。

 昨年は10番人気で快勝して高配当を演出。今年も直近の成績によって評価を落とすようなら、逆に積極的に狙ってみたい1頭。再度、大駆けがあっても......。

 次にドバイシーマクラシック。こちらも日本勢を脅かしそうな、海外のライバルがズラリ。その筆頭となるのは、昨年のレースを制した英国のレベルスロマンス(せん7歳)だ。

 昨年は、このレースでリバティアイランドやジャスティンパレスらを一蹴し、アメリカのGIブリーダーズカップターフ(11月2日/デルマー・芝2400m)でもローシャムパーク、シャフリヤールを蹴散らした"日本馬キラー"。今年も、前走のカタールのGIIIアミールトロフィー(2月16日/アルエグダ・芝2300m)でサトノグランツ(3着)を退けている。

 逃げてよし、差してよしと自在性があり、ヨーロッパ調教馬ながらメイダン競馬場のような整地された平坦な芝コースの適性も抜群。連覇の可能性は十分にある。

 ただし、ブックメーカーではこのレベルスロマンスを抑えて1番人気の評価を受けている馬がいる。フランスのカランダガン(せん4歳)だ。

 3歳時の昨年は、ドゥレッツア(5着)も出走したGI英インターナショナルS(8月21日/ヨーク・芝2050m)で2着と好走。続くGI英チャンピオンS(10月19日/アスコット・芝2000m)でも2着と奮闘している。

 明け4歳で伸び盛り。強烈な末脚を秘めており、初GI制覇があってもおかしくない。

 英国のジアヴェロット(牡6歳)も侮れない。2800m前後の長距離戦を主戦場とし、ドバイワールドカップデーにおいても昨年、一昨年は、3200m戦のGIIドバイゴールドカップに出走していた。

 それが昨年、香港のGI香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)に出走すると、目の覚めるような末脚を繰り出して完勝。今回も同様の距離で、香港と似た性質を持つ馬場の一戦ゆえ、再び一発あっても不思議ではない。

 最後にメインのドバイワールドカップ。前走のサウジカップでロマンチックウォリアーを下して世界の頂点に立ったフォーエバーヤングが絶対視されているが、密かに逆転を狙う不気味な海外勢がいる。

 ドバイワールドカップの前哨戦となるGIアルマクトゥームチャレンジ(メイダン・ダート1900m)を圧勝した地元UAEのウォークオブスターズ(せん6歳)がその1頭。前走のサウジカップでは12着に敗れたが、管理するブパット・シーマー調教師はドバイワールドカップでの巻き返しに自信を見せる。

「(サウジカップでは)世界最強クラスが2頭そろって、それらがマッチレースを演じた展開に巻き込まれてしまった。だが、今回は違うはず。サウジアラビアのダートよりもメイダンのダートのほうがダート馬にはより合っているし、コーナー4回というのも(積極的な競馬を見せる)この馬にとってはプラスだ」

 昨年のローレルリバーに続いて、管理馬による連覇を狙うシーマー調教師。「打倒フォーエバーヤング」へ虎視眈々といった様子だ。

 そのシーマー調教師には、"第二の矢"もある。インペリアルエンペラー(せん5歳)だ。シーマー調教師が言う。

「もしハイペースになって、ウォークオブスターズが早々に苦しい状況になったとしても、自在性のあるインペリアルエンペラーに今度はチャンスが巡ってくる」

 一方、ダートの本場アメリカ勢は5頭が参戦予定だが、なかでも面白味があるのはヒットショー(牡5歳)。3歳時にGIケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ・ダート2000m)で5着、GIベルモントS(ベルモントパーク・ダート2400m)で4着と健闘。古馬になってからも、1800m前後のダート重賞で安定した成績を残している。

 格的には劣るものの、格があてにならないのがこのレースの特徴。本場の意地を見せられるか、注目である。

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