ダービー卿CTに出走予定のトロヴァトーレ(撮影:下野雄規) 今週の土曜日は、中山競馬場でダービー卿チャレンジトロフィー(GIII・芝1600m)が行われます。
今年のダービー卿CTは牝馬の出走がなく、牡馬とセン馬のみで争われます。過去10年のダービー卿CTでの牡馬、セン馬の斤量別成績を見ると、55キロから57キロの馬が8勝2着5回3着9回と良績を残しています。
過去10年のダービー卿CTはすべてハンデ戦ではありますが、極端に斤量の軽い馬や重い馬は意外にも不振。斤量の軽い馬はハンデの恩恵を受けても能力の差を埋めきるまではいっていないようです。また、斤量の重い馬はハンデが負担となることで本来の力を出し切れていないと考えられます。
今年のダービー卿CTでも極端に斤量の軽い馬や重い斤量を背負っているような馬には注意が必要になりそうです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
斤量57.5キロ以上(ただし、GII以上で連対実績のある馬は除く)
[0-0-0-10]複勝率0%
該当馬:アサカラキング、ゾンニッヒ、トロヴァトーレ、ノーブルロジャー
(過去の該当馬:24年ディオ1番人気11着、18年マルターズアポジー3番人気9着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるトロヴァトーレが該当しました。
過去10年のダービー卿CTでは斤量57.5キロ以上の馬は19頭が出走し、2着2回と苦戦しています。ハンデ戦で斤量が57.5キロ以上になるのは実績のある馬やハンデキャッパーに能力を高く評価されている馬ではありますが、あまりにも重い斤量を背負っているために力を出し切れない馬が多いと言えます。
斤量57.5キロ以上で馬券に絡んだのは23年ジャスティンカフェと16年ロゴタイプ。この2頭はGII以上での連対実績のあった能力馬。データ対象のダービー卿CTはすべてGIIIとなっていますので、格上のレースで連対できるほどの能力があれば上位争いに絡む可能性があると言えそうです。
該当馬に挙げたトロヴァトーレの斤量は57.5キロ。これまでGIIには2度出走していますが、どちらも連対はしていません。近走の安定感や前走で今回と同じ舞台のオープン特別を勝ったことが評価されていそうですが、実績的にはこの斤量は見込まれた印象です。
前走の対戦メンバーは次走以降で大敗している馬が多く、メンバーに恵まれた中で勝利を挙げた印象も拭えません。想定オッズでは断トツ人気が予想されていますが、今回の斤量で重賞メンバー相手に通用するかは未知。配当妙味も薄いとなれば、本馬の評価を下げてほかの馬から入ることも一考したいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。