
前回からの続き。私たち夫婦も60代となり、息子のショウゴと娘のツツジはそれぞれ自分の家庭を築いています。すっかり手が離れたと言いたいところですが、やはり可愛い息子はいくつになっても気にかかるもの。ショウゴは遠方に住んでいて忙しく、共働きのうえ育児もあってなかなか実家に顔を出してくれません。そんななか近所に住むツツジが、今なかなか手に入らないお米を置いていきました。これを口実にしてショウゴに来てもらおうと思ったのですが……?


お米をあげるという申し出を、ショウゴは意外にも断ってきました。私はこのチャンスを逃したくなくて「困っているから」と頼みこんで来てもらったのです。するとツツジが余計なことをショウゴに言い、話がややこしくなってしまいました。


ツツジだって傷ついたような顔をしていたけれど、どうせしばらくしたらまたケロっとした様子で家に来るはず……。しかし私は大きな勘違いをしていました。ツツジはあれ以来、電話をかけてもメッセージを送っても応じてくれません。


息子のショウゴと娘のツツジで、母親としての接し方が大きく違っていたのは認めます。同性であるツツジには少々あたりが強くなっていたかもしれません。「どうせ娘だから大丈夫」「なんだかんだ言っても助けてくれるはず」と、私はどこかで自分を正当化していたのです。
そしていつの間にか、私は家族からの信頼を失っていました。ツツジは何も言わずに引っ越して私から離れていきました。心まで離れたようで、連絡すらとれなくなってしまいました。
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原案・ママスタ 脚本・motte 作画・りますけ 編集・井伊テレ子