商品券配布で危険水域に! ささやかれる「ポスト石破」にまさかの"ふたりの名前"

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2025年04月05日 07:40  週プレNEWS

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自民党衆議院1期生15人に商品券10万円分を配った石破茂首相


石破首相による「商品券配り」のやらかしが発覚。内閣支持率が転げ落ちる中、党内外から石破降ろしが......と思いきや、早々とそのムードは退潮しつつある。しかし、永田町ではすでに「ポスト石破」が誰になるのかささやかれているようで、その中には思いもよらぬ人物の名前も......!

【写真】ポスト石破の候補

*  *  *

■低空飛行で安定

首相公邸での懇親会で、石破茂首相が自民党の衆議院1期生15人に10万円分の商品券をお土産として配っていたことが発覚したのは3月13日のこと。

政治資金規正法では政治家個人への寄付は禁止されている(21条の2)。10万円の商品券配布はこの寄付行為に当たる恐れがあり、もし違反となれば、1年以下の禁錮または50万円以下の罰金となる。

首相は「お土産代合計の150万円はポケットマネーからの支出であり、懇親会も先の総選挙の慰労を兼ねたプライベートなもの。政治的活動には当たらず、法に抵触しない」と釈明した。

「とはいえ、お金にクリーンなイメージが強かった石破首相だけに、このニュースは政権に打撃となりました。世論が悪化し、内閣支持率は一気に10%以上も下落、ついに政権維持が困難とされる30%割れに。

これを見た自民党内から、石破首相では今夏の参議院選挙はとても戦えないと、退陣を迫る声が噴出しました」(全国紙政治部デスク)

だが、石破降ろしの動きも一時のこと。あれよあれよという間に退陣要求は小さくなり、今では「低空飛行のまま粘り腰で政権が安定するという奇妙な状態になっています。短期での石破降ろしは不発に終わったという印象です」(ジャーナリストの須田慎一郎氏)。


なぜか? まずは与党の事情から探ってみよう。

「これ以上、石破降ろしを続けるとやぶ蛇になりかねないという判断が自民党内で出てきたことが大きい」と指摘するのは、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏だ。

「自民党の舞立昇治(まいたち・しょうじ)参院議員が『歴代首相が普通にやっていたこと』と発言(後に撤回)するなど、商品券配布は自民党の慣習になっていた可能性が浮上しました。

実際、永田町では『30万円の背広仕立券を〇〇首相からもらった』という類いの話はごまんとある。このまま石破降ろしを続けると、金券配布疑惑が歴代首相にまで飛び火し、石破問題が自民党全体の問題になりかねないと、旧派閥幹部などから懸念の声が出たんです」

前出の政治部デスクも言う。

「外遊に出かける際、多くの自民党議員は首相の元に挨拶に訪れます。そのときに首相から餞別(せんべつ)をもらったという話は何人かの議員から聞いたことがあり、中には100万円入りの封筒をもらったケースもありました。

これだけの金額となると、首相のポケットマネーではとても賄えない。年間12億円の官房機密費から捻出している可能性は否定できません。石破首相の商品券10万円配布は氷山の一角に見えます。そのことが表沙汰になる前に、石破降ろしをやめたのでしょう」

では、野党の事情とは? 前出の須田氏が続ける。

「参院で日本維新の会が自公の出した予算の再修正案に賛成したことで、本予算の年度内成立が見通せるようになった。

こうなると、野党は予算の成立と引き換えに石破首相に退陣を迫る手法も使えない。内閣不信任案を出そうにも、今の野党はバラバラでそのエネルギーもない。支持率が低迷する石破政権相手のほうが参院選を有利に戦える計算もあって、野党の石破降ろしの機運はしぼみました」

ただ、このまま石破退陣の動きが収まったわけではない。もう少し長いスパンで政界を見渡せば、石破降ろしは確実に起きるとの見立てが永田町の共通認識だ。前出の鈴木氏もこう断言する。

「石破降ろしの政局は必ず訪れます。予算が仕上がる4月以降、特に参院選目前の国会会期末、6月末あたりは何が起きてもおかしくありません」

まず、予想されるのは野党が重い腰を上げ、内閣不信任案を提出するというシナリオ。

「石破内閣の支持率がさらにジリ貧になれば、衆院の過半数を占める野党がまとまって内閣不信任案を出して可決ということになるかもしれない。そうなれば、石破首相は解散に打って出て、衆参ダブル選を戦うことになるでしょう」

ただ、こうした野党の攻勢を自民党が指をくわえて眺めているはずもない。自民党国会議員秘書が言う。

「野党に不信任案を可決されるくらいならと、今は収まっている自民党内からの石破降ろしが再燃するでしょう。野党に先んじて石破降ろしを仕掛け、新しい総理総裁の下で参院選を戦おうという動きになると予測しています。

特に、参院選の前哨戦となる東京都議選で自民党が大敗するようなことになれば、待ったなし。石破首相に退陣を迫る声が高まるはず」

この窮地を乗り切ろうと、石破官邸が今、最も力を入れているのが対トランプ関税と強力な物価高対策だ。

「4月2日にトランプが日本にかける関税の概要が公表される予定です。そのときに自動車関連など、ひとつでも世界で日本だけが特別に関税を減免してもらえるよう、長島昭久首相補佐官や外務省が必死で交渉しています。減免措置をゲットすれば、支持率アップは確実です。

もうひとつが3月25日の公明党・斉藤鉄夫代表との会談で石破首相がぶち上げた強力な物価高対策。高騰するコメ、ガソリンの大幅値下げなどを実現して支持率を回復し、そのまま参院選に突入しようと首相周辺は狙っているようです」

■「ポスト石破」の名前

ところで、自民党は石破首相に代わる新しい総理総裁として誰を想定しているのだろうか? 前出の鈴木氏はポスト石破の顔ぶれをこう占う。

「女性初の宰相を売りにするなら高市早苗氏。世代交代を前面に打ち出すなら、小泉進次郎氏や小林鷹之氏。安定感を強調するなら、経験豊富な林芳正官房長官、加藤勝信財務相といったところでしょう」

ただ、どれも決定力に欠ける。前出の自民党秘書が言う。

「小泉、小林の両議員はまだまだ実力不足。林さん、加藤さんは手堅いけど新鮮味や驚きがない。

最も有力なのは高市さんだけど、本人が自重している。頭のいい人だから、少数与党に転落した自民党では総理になってもやりたい政策が実行できないと、様子見に徹しているのでしょう。

3月12日に西田昌司(しょうじ)参院議員が石破退陣要求をぶち上げ、ポスト石破に高市さんを推したときも、高市さん本人は『今は時期が悪い。ギラつきすぎて逆に世論に嫌われてしまう』と、西田さんの発言を迷惑がっていたそうです(笑)」

今夏の参院選で、自公は改選125議席中51議席を取れば過半数を確保する。前回22年の参院選で76議席(自63、公13)を獲得したことを考えると、さほど高いハードルではない。

ただ、ジリ貧なのは石破内閣の支持率だけではない。自民党の人気もガタ落ちしている。直近の自民支持率はわずか20.8%(3月22、23日、FNN調べ)。振り返れば、国民民主党(11.1%)、立憲民主党(6.9%)、れいわ新選組(5.2%)、日本維新の会(3.4%)、共産党(2.2%)と、野党勢が迫っている。

このまま退潮が続けば、参院選で51議席に達せず、衆参両院で自公過半数割れというリスクもゼロではない。そのとき、自民はかなりの確率で下野することになるだろう。


そんなハメにならないよう、現在、自民内ではふたりのポスト石破の名前がささやかれているという。前出の須田氏が言う。

「自民党の下野を防ぐポスト石破の候補として、国民民主の玉木雄一郎代表の名前が浮かんでは消えています。

国民民主の衆参勢力は40。国民を加えれば、自公は衆参両院で多数となる。玉木氏を首相に担ぐと約束し、自公国の3党で連立政権をつくるという筋書きです」


もうひとりの候補は立憲の野田佳彦代表だ。

「石破首相も野田代表も財政規律派で、減税には慎重です。財務省との関係も良く、安全保障観もそっくり。

そこで自民が下野の危機に瀕(ひん)したら、国会の第1党と第2党が大連立して救国内閣をつくろうと持ちかける。連立の時限を区切り、国家財政の再建に道筋をつけようなどと提案すれば、野田さんが乗ってくる可能性はゼロではない。

ただ、そのとき、立憲は中道保守グループとリベラル勢力のふたつに分裂することになるかもしれません」(前出・自民秘書)

このまま自民党はずるずる後退するのか? それともウルトラC(死語)な新首相で巻き返しを図るのか? いずれにせよ今国会の会期末から参院選までの1〜2ヵ月間が、自民にとって運命の分水嶺(ぶんすいれい)となりそうだ。

写真/共同通信社

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