「父が人生をめちゃくちゃにした」38歳会社員が決断した“家族との絶縁”。3000円の指輪で支えてくれた妻に感謝

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2025年04月06日 09:06  日刊SPA!

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山村琢磨さん(仮名・38歳)。温厚な雰囲気だが、実の父親への怒りは深い
生まれたときに相手を選べず、それゆえ悲劇も起こりやすいのが親子関係。近年では子どもの側から親に見切りをつけ「家族じまい」をするケースも増えている。子はどんな瞬間に親との絶縁を決意するのか? 実の父親に見切りをつけ、結婚を機に名字を変えた30代男性のケースを紹介する。
◆父の会社を承継する約束が…

山村琢磨さん(仮名・38歳)は都内在住の会社員。現在は実家を出て、妻と子と一緒に暮らしている。

家族との絶縁を決意したのは、約2年前。山村さんはもともと、父親が経営する会社の社員として働いていた。父親の退職後、山村さんが会社を継ぐ約束になっていたが、その意思を父が覆し、約束を反故にされてしまったことがきっかけだった。

「父が退職を撤回したのは、昔からの得意先への代替わりの挨拶回りや、オフィスのリフォームの見積もりまで済ませていたタイミングでした。今、方針を撤回するといろんなところに迷惑がかかると伝えても、一切聞く耳を持たない。そればかりか、『嫌ならお前が会社を辞めろ』と交渉の余地もありませんでした。

それまでも父親から理不尽に当たり散らかされることはあったものの、会社からいなくなれば、揉める機会も減るだろうと我慢していたんです。言ったことを翻す身勝手さにあきれ果て、これ以上ストレスになるなら離れたほうがいいと感じ、退職を決意しました」

◆他責思考が強い父親に嫌気がさしていた

もともと、山村さんと父の関係はあまり良好ではなかったという。

「他責思考が強く、悪いことがあったら人のせいにする。気に入らなければキレて泣きわめき、ひどい場合は殴ってくるようなタイプでした。

それに加えて自分が決めたことは何を言われても変えない頑固さもあり、間違いを正しても聞く耳を持たない。母親も『お父さんの言うことを聞きなさい』と絶対に反抗しないので、社員は泣き寝入りするしかありませんでした。

僕は家族であり、仕事で関わることも多かったので、その横暴ぶりを一番近くで味わっていたと思います」

◆3000円の婚約指輪でも一緒にいてくれた妻

退職当時、山村さんは結婚を間近に控えていた。家族との距離を取るべく、先方の家に婿入りし、名字を変えるという行動に打って出る。

「実家は小さいながらも会社を経営していたので、名字を変えなければ、相続面などでのメリットはあったかもしれません。けれどもし親子関係を続けていれば、今後も受けるストレスのほうが大きい。それならば、いっそ名前を変えてしまおう、となりました。

実家は3人きょうだいで男は僕だけなので、自分の家系はここで終わり。息子が名前を変えるまで想像したかはわかりませんが、父が余計なことさえしなければ円満に進んでいたと思います」

家族と縁を切ってストレスのない生活が待っているかと思いきや、退職後はしばらく不安定な日々が続いたという。

「騒動が起こった当時に妻が妊娠しており、会社を辞めたのは子供が生まれる直前だったんです。収入面での不安が大きく、精神的にも辛い日々が続いていました。退職から半年ほどで転職先が決まったことで、やっと気持ちは晴れましたね」

妻の存在が精神的に支えになった面も大きかったと話す。

「お金がない時期に結婚したこともあって、結婚指輪は3000円のもの。街中で行われているワークショップで一緒に作りました。それでも、嫌な顔ひとつしないで近くにいてくれたことに感謝しています。

結婚の挨拶で妻を両親に会わせたときも『お父さんちょっと話通じないね』と正直に話してくれましたし、心情や状況を理解して一緒にいてくれるのは本当にありがたいです」

◆人生をめちゃくちゃにされた

絶縁後は両親と一切連絡を取っていないという山村さんに、現在の心境を聞いた。

「できることは全てやったうえで決裂したので、後悔はありません。悩みのタネが減ったので気持ちはかなり楽になりました。

僕の子供も交えて、親子3代で家族だんらんすることに憧れがなかったわけではありませんが、いまとなっては想像すらできないです」

父親と完全に連絡を取らなくなった今も、山村さんの怒りは収まっていない。

「身重の妻がいるなか、退職や絶縁のゴタゴタで人生をめちゃくちゃにされた思いが今も拭えません。どん底の頃は『いっそ自分が死んでしまえば楽になるかも』という気持ちもよぎりました。

ドラマで亡くなる直前の親が病床で謝って和解する、みたいなシーンがありますけど、そんなことをされても絶対に許さないので、とっとといなくなって欲しい。まあ、入院や死んだ報告もいりませんけど」

新しい家族と過ごす山村さんの幸せを願うばかりだ。

<取材・文/松嶋三郎>

【松嶋三郎】
浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。Twitter:@matsushima36

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  • 酷い息子だと言う人も居るかもしれないが、毒親に育てられながらも毒に侵される事無く立派に自立できた人だと僕は思う。
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