「だからイジメられたんだろうが。学習しろよ!」友人の言葉に絶望した20代女性。職場で起きた“壮絶トラブル”の結末

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2025年04月07日 09:20  日刊SPA!

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 世の中というのは理不尽なもので、たとえ本当の出来事や悩みであっても“言わないほうがいいこと”もあるようだ。今回はまさにそのような体験をし、後悔の日々を送る豊島春香さん(仮名・20代)の話を紹介したい。
◆“心を許した相手”との出会い

 春香さんは大学を卒業後に就職し、同じタイミングで入社した同僚のY子さんと仲良くなった。きっかけは入社日にY子さんのほうから、「緊張するね」と声をかけられたこと。人懐っこい笑顔とやさしそうな雰囲気には、どこか心を許してしまうものがあった。

「そのとき私は小学生の頃からのトラウマを引きずり、人との距離をとっていたので『そうですね。緊張しますね』とだけ返答したんです。そのまま視線を反らして、あまり会話が弾まないようにしたのですが、Y子はニコニコと笑顔で『仲良くしてね』と言ってくれました」

 その後も、ことあるごとに声をかけてくれるY子さん。ほかにも新入社員は複数人いたのだが、「お昼ご飯いっしょに食べよう」「お菓子持って来たから、食べて」など、とにかく春香さんに声をかけてくれる。

「Y子は、かわいらしくて清楚系。しかも話題が豊富で誰とでも自然と会話が弾むので、男女ともに人気がありました。私にもいつもやさしかったです。そのため、いつの間にか私の心もほぐされていき、少しずつ馴染んでいきました」

◆過去のトラウマを告白することに…

 そして、Y子さんが自分のことを包み隠さず話してくれていると感じた春香さんは、少しずつ自分のことも話すようになる。最初は、当たり障りのない好きな芸能人や自分の趣味について。それを楽しそうに聞いて共感してくれることも多かったという。

「仲良くなってきたので、私はいつしか何でも言い合える仲だと思ってしまったんです。そして、小学生の頃にトラウマになった出来事を話してしまいました。『可愛いからって調子に乗っている』『男子に媚びている』『女子には感じ悪い』などと言われ、仲間外れにされたという苦い思い出です」

 春香さんは、「自分のことをかわいいとは思ったことがない。でも、学校で人気のあった男子から告白されるとイジメのような状態は一段と強くなったこと、それが嫌で中学校へ上がる頃にはダテメガネをかけ、メイクやオシャレはしないと決意した」と、すべてを告白。

「過去のトラウマを告白しながら泣いてしまっていた私を、Y子はやさしく抱きしめて『悲しかったね』『そんなこと、気にしなければいいんだよ』などと慰めてくれました。そして、『小学生のときとは違う』『私がいる』と、オシャレすることを勧めてくれたんです」

 そして春香さんは、悩んだ末に殻を破ることを決意。久しぶりにメイク道具を買い、眉の形を整え、ナチュラルメイクを楽しむようになった。そんな春香さんの変化に、Y子さんもすごく喜んでくれたのだが……。

「でもしばらく経って、私は職場で人気があった男性から告白されました。その人、実はY子が好きだと言っていた男性でして……。告白されたことをY子に話すべきか迷っていたときに、運悪く状況を知らないY子がその男性に告白してしまいました。その男性は、私のことが好きで告白したことも話してしまったようで……」

◆Y子の態度が一変してしまい…

 すると、Y子さんの態度は一変。春香さんは電話で、「私が好きって知ってて色目でもつかったの?」「泥棒じゃん…」「どうせ、私のこと笑ってたんでしょ!」「そんなだから小学校のときもイジメられたんだろーが。学習しろよ、バカが!」と罵倒されてしまう。

「その翌日からが地獄でした。Y子が職場の人たちに、あることないことを言いふらし、私は完全に孤立しまして……。仲間外れ状態が続き、小学校時代のトラウマ話も面白おかしくみんなの前でイジられるようになりました。さすがに我慢できず退職し、いまは別の会社で働いています」

◆信用しても絶対に言ってはいけないことはある

 春香さんは最後に、「信用できると思った相手でも、状況や立場が変われば関係性が変化してしまうこともある。だからこそ、絶対に言ってはいけないこともあるのだと悟りました」と話してくれた。

 悲しいかな、妬みや憎しみに抗えない人が多いというのが現実なのかもしれない。

<TEXT/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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